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2017年9月29日 (金)

年寄りの繰り言(余談編)

 仕込みの記事で、DDO=クレ様ゲーと書いた。この本当の意味は、他の様々なゲームの「曰くつき」と同じ様に、実際プレイした人にしかわからない。

 簡単に言うと、カンストして十分に強いパーティーでは、事故でもない限りクレ様にお仕事はないので、カンスト云々に係らずゲームのサーヴィス開始時点から一切お仕事のなかった「要らない子」ローグとか、歌うたったらあとはバックアップ役のバードなどを護衛(使用人)としてはべらせ、こじゃれた携帯用の椅子なんかに座って「ここ暑いわねえ、うちわのあおぎ方足りないんじゃないの?」とか、「ちょっと、お茶がないわよ?」とか、「それ聴き飽きたわ、他の歌はないのかしら?」とか、あと肉体労働しているメレーたちに「時間かかり過ぎじゃない? こっち暇じゃないんだから、ちゃちゃっと済ませなさいよ」とか、後ろからバトルを傍観しながら言いたい放題。(DAオリージャン女帝のイメージ(笑)。もっとも、あちらはバードの訓練を受けたお方だ)

 高いプレイヤースキル(笑)を要求されるこのゲーム(WoWクローンMMOとは一線を画した、実際にはマルチプレイ・オンライン(MO)アクションゲーと呼ぶほうが正確だった)。その中でも、パーティーの多彩な要求にいちいち応える必要のあるクレ様は特別面倒で、バトルがこんがらがってしっちゃかめっちゃかになっちゃった際のキーボード操作は、華麗なピアニストの指使いのようになっているはずだ。操作の遅延が怖いので「マウスは右肘で操作する」というわけのわからない曲芸を使う人までいた。
 当時のゲーム・コントローラーだけでクレ様をプレイしていた人もいるというから、その場合はさらに壮絶な指使いを必要としたのだろう。あたしにはちょっと想像できない。

 そして、ダメージ食らいすぎのメレーには、「そこ弾幕薄いよ、何やってんの?!」とチャット(タイピング)でしかりつける必要がある(笑)。
 ヴォイチャ(VC)は指の遅い人が使うものとされていたし、小さな声で言うと(よほどの極悪レイドでもない限り)そのとおりなので、VCクレ様には注意が必要だった。
 よって、クレ様のチャットが「wwwww」とか「1211112222」とかはじまったら(つまりタイピングを間違えはじめたら)、他のメンバーは「あ、自分は間もなく死ぬんだな」と覚悟を決めなければならなかった。移動はWSDA方式なので「W」は「前進」を意味する。「1212」は何かのショートカットのつもりでタイピングし続けているのだろう。

 このレイドの通路のように、一歩足を踏み外したら即アウトの場所で、誰かがオートラン中に「wwwwww」とかやり始めるのも、その人が間もなくご臨終の印だ。別に大笑いしているわけではない。周りは大笑いだけど。

 あたしのキーボードのキーの「刻字」で真っ先にすり減るのが「W」だった。前進を一番使うという当然の理由だろうけど、笑い上戸すぎたというのもあるかもしれない。
 その話をしたら、誰かから、ノーキン・メレーのキーボードで次にすり減りやすいキーを教えてもらった。それは「H」だ。ゲーム内ではスペルキャスター(ウィザード、ソーサラー)とバードが使う呪文「ヘイスト」(Haste)の頭文字。キャラクターたちの走る速度が増加するだけではなく、武器を振る速度、DPS(ダメージ・パー・セカンド)自体が向上する。つまり「H」は、「ヘイストが切れている、ヘイストをくれ」を意味する。自分のDPSが落ちているなど、ノーキン・オレツエー・メレーにとってはゼッタイに耐えられない事態なのだ。
 メレーのチャットは、大抵こんな感じだ。

h
hhh
hhhhhhhhhh

 これには腹の皮がよじれるほど大笑いしてしまった。

 クレ様やスペルキャスターの操作が複雑多岐にわたるため、このゲームでディスプレイ画面に表示できるショートカット・バーは多数用意されている。スペル(呪文)の他、固有フィート(特技)発動、特定スキル発動(ローグの罠さがしなど)、ポーション、スクロール(巻物)他各種アイテム類の使用など、ほぼあらゆる操作がアイコンで登録できる。一本に10個まで登録でき、最終的には十本程度(つまり100アイコン)まで増やすことができた。

 とはいえ、口開けてマウス・クリックのノーキン・メレーだと、ショート・カットキーはデフォルトの一本で済む(笑)。
 あと、キーもWSDAとHしかいらないかもしれない(笑)。左手用パッド(当時だとベルキン)とマウス、あるいはコントローラーのボタンにチャットの「H」割り当てでプレイできちゃいますね。左利きの人の当時の苦労は十分存じ上げております。
 メレーの中でもスペルが使え、固有フィートの多いパラディンだともう少しはバーがいるかもしれないが、せいぜい二本か三本。ローグ(特技の他、ユーズ・マジック・ディヴァイス(UMD)スキルを高めるとスクロールが読める)やレンジャイ(主にバフスペルの他、後には弓と矢の種類が格段に増加した)、バード(歌の種類が多い他、ヘイスト(笑)他のスペルがある程度使え、UMDが普通に高いのでスクロールが読めることが多い)あたりだと、本人の趣味にもよるが、パラディンよりはもう少し多いだろう。

 あらゆるスペルがマスターできるウィザードだとこれがさらに多くなる。クエスト・レイドごとに必要スペルを入れ替えるなら少なく抑えることもできるし、画面サイズが小さいディスプレイでプレイするならそうするのが必須になる。全部画面に出すなら軽く六本以上になるだろう。
 一方、同時に扱えるスペルが限られているソーサラーの場合、ウィザードほど必要数は多くない。大抵のスペルには同種のスクロールが存在するとはいえ、ダメージ系スペルの威力は固定レヴェルで低く抑えられている(先に述べた「ディメンジョン・ドア」などは、スペルでもスクロールでも用途上問題になるような差がない)。そして、ダメージをドッカンドッカン与えられないなら、ソーサラーをプレイする意味はない。
(不思議なことに、大抵の場合、パーティー内でクレ様に逆らって喧嘩になるのはソーサラーなのだ。しかもそれは、クレ様の権力がさらに絶大なあちら(US)のサーヴァーでも同じだったようだ。あたしはこれを、「クレ様委員長」対「ソサラ番長」の戦いと名づけていた。)
 
 DDOはDnD(3.5準拠)のように複数(DDOは三つまで)のクラスをミックスしたマルチクラスがプレイできる。以上はピュアクラスについてであり、マルチクラスの場合は多少事情が異なる。またクレ様には、バトクレ(バトル・クレリック)というビルドがあり、ごく少数の「できる」バトクレを除いて非常に評判が悪かった。ただでさえ集まらなくなっているクレリックがバトクレだったりしたら、もうひとりクレリックが必要になってしまう。だってバトクレは自分しかキュアしないから(個人主義者の集まりUSでは、これは壮絶な議論を呼ぶ問題だったそうだ)。

 クレ様はさらに多くのアイコンが必要となるので、普通にプレイしようとしたらショートカット・キーももっとも多い。そして安全のため置いておくアイコンを除いた、日常頻繁に用いるものの数もおそらくスペルキャスターに比べればずっと多い。
 クレ様には、他のクラスをプレイしない専業クレ様が多いのもそういう理由だったのだろう。ぐだったパーティーを救うためのマナポッド(MPポーションやエリクサー)に高額のお金はかかるわ、各キュアスペルのクールダウンの隙間を埋め、途切れなくキュアをぶちかますためにキュア用の各種ワンドは必需品となり、この出費もバカにならないわ、様々なスクロールは常備だわ、まさにパーティーの良心。LFMでハブられることがないので、お仕事は多く、よって稼ぎは他より段違いに、医者並みに良いとしても、クソみたいなやつも蘇生してやらなかんし(バードがいたら代わりにやらせるけど、大抵倒れてるのがバード(笑))「わりあわんわあ」が専業クレ様たちの口癖だった。

 DnD/DDOパラディン命のあたしにとってクレリックは、別クラスってどんなことしてるんだろうという好奇心からはじめたようなもの。USマリーンの航空隊パイロットは、フレンドリー・ファイヤー(味方を誤爆すること)を減らすために、地上戦の訓練もするというじゃないですか。そんな感じです。

 専業クレ様が、みんな稼いだお金でビヴァリーヒルズに豪邸をたて、悠々自適の生活をはじめていた。どのLFMからも「クレ様求む! お願い!」と悲鳴のような声が聞こえていたその頃にプレイしたので、派遣社員クレリックでもお仕事に困ることはなかった。
 中でもひどかったのが、専業クレ様ギルド主催、クレ様だけのクレ様祭り。クレ様が一カ所のクエスト(半レイド扱いで12人参加できる)に集まって、クレ様だけでワイガヤで遊ぶという企画。ただでさえ集まらないクレ様の姿がサーヴァー中から消えた。
 それを苦々しく思っていたプレイヤーも多く、あたしも例外ではなかったので、自分のクレリックで参加するようなことはしなかった。
 ただし、DDO=クレ様ゲー。

 クレ様が本当に必要とされるときは、パーティーの命運を決するとき。アメフトのプレイス・キッカーのように、残り数秒、フィールドゴールが入れば勝利ゴール、はずせば、負けてぼろカス言われる。

 そしてクレ様たちに逆らっても何にもいいことない。逆らっていいのはソサラ番長だけ。
 ま、背景説明というか、余談というか、昔はよかったなあという自己満足の記事ですわ。次回に続く。
 

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