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2017年9月29日 (金)

年寄りの繰り言(苦難編)

 余談編なら永久に、それこそ旧ブログ並みに何百でも書けてしまいそうだ。
 もちろんそうはいくまい。いよいよ本編を書かなければならない。まず苦難編(ひっぱるなあ)。

 くだんのレイドの前段もレイド扱いで、先の記事に上げたマップに到達するために、最大12人で塔の最上部まで駆け上がっていくという設定になる。なお、現在のUSサーヴァーのものと同じ仕様である保証はないのでお断りしておきます。Wikiを読むだけでも、かなりの部分が改変されているし、難易度はいまや四段階になっているようだ。それさえもアップデート通りか疑わしいらしい。

 以下、派遣社員クレリック嬢の語りモードになります。

 かつては悪名轟いていたこの前段レイド。レヴェルキャップ16時代になると、慣れたメンツなら、エリート難易度でも大抵の場合は皆そつなく進めてあっという間に終わってしまう通過点です。

 ところが、リーダーに呼ばれて(泣きつかれて?)他のみなさんからだいぶ遅れて現場に到着すると、そこここから痛々しい悲鳴が聞こえてきます。
 ずいぶん前からLFMが立っていたので、とっくに本番レイド前まで到着していて、クレリック待ちでみなAFK(Away From Keyboard、席はずし中)かと思っていたのに。なにやら相当苦労しているみたい。嫌な予感がしてきました。

 エリート難易度でも、手慣れたプレイヤーなら四手に分散して、関門を開けるための四つの条件をクリアして戻ってくる方式が使えます。一般市民プレイヤーなら多少時間はかかりますけど、遠足のようにぞろぞろ並んで歩いて行って、条件をひとつづつクリアしていってもなんの問題もありません。
 メンバーが慣れているわけでもないのに分散する作戦を用いると、このようにかなり悲惨なことになってしまうようです。中には死んでしまっているキャラクターもおり、バードか誰かが蘇生のスペルかスクロールで復活させているか、あるいは蘇生の神殿まで「石」(死ぬと石になります(笑))を持ち運んでもらって復活するかしていました。

 あたしの最初のお仕事はまず迷子さがしでした(笑)。内部はいくつかの部分にわかれ、複数階層にまたがる部分があってかなり広いマップです。ローグが解除した罠が復活したり、モブが湧き直したりはなかったはずですけど、行きと違うルートで戻らなければならないところもあって、一旦迷うと集合地点に戻るまで結構大変です。溶岩(デザインは熔鉱炉かな)のように、うっかり落下したら大けがしたり死んだりする場所もありましたね。
 なんとか園児たち(笑)を探し出して、その間リーダーたちがちょっとしたパズルを解いている集合場所まで連れ戻します。

 うーん、この調子だと、ワンドとかスクロールが足りるかな。頭をよぎったのはその思いでした。マナ(MP)を回復するエリクサーは本当にお高いので、できればスクロール(これもただではありませんけど、宝箱からよく拾うので、倉庫にはかなりたまっています)でなんとかしたいのが、ビヴァリーヒルズに住む専業クレ様とは違う、派遣社員クレリックの本心です。

 幸いなことにこの前段レイドは次の本番レイドに入るまでは出入り自由です。時間制限もありませんでした。出入りするたびにクリア時にもらえる経験値がどんどん減ってしまいますけど、自分はカンストしているのでなんの問題もありません。いったん街に戻ってお買い物してからくるのが良いと思い、リーダーに断わって色々見繕ってから再入場しました。

 その頃にはバラバラに行ってもうまくいかないことに気がついたようで、そこから先は遠足方式で進みました。途中二、三回くらい蘇生が必要になったかもしれません。不慣れな人が多いが故に、細かいことでは色々と面白いこともあったと記憶していますけど、大した騒ぎもなく、わりと順調に塔のてっぺんを目指していきます。

 メンバーにはリーダー以外にも見知ったキャラクターがいて、中でもウィズさんのひとりの中の人は昔いたギルドで一緒だった方でした。しばらくお姿を見かけなかったので復帰組でしょうか。このレイドにはそんなに何度も参加したことがなかったようで、新鮮に思えたのか楽しそうでした。

 リーダーもようやくほっとした様子でした。次の本番レイドではレンジャイ三人方式だから苦労はないだろう、クレリックがいれば最悪の事故も防げるだろうと、すでにドラゴンに勝った気でいたようです。
 
 塔のてっぺんにはポータルを守るボスがいて、過去には舐めてかかって、中途半端な準備で突撃してあえなくここでおじゃんというケースもありました。今回は慎重にフル・バフアップして、そこも難なく切り抜けました。
 恒例のおトイレ・タイム。スペル使いたちは神殿までMP回復に戻った後で、いよいよ本番"Plane of Night"に突入します。

 正直、自分はこの先パーティーのインシュランス・ポリシー、単なる「保険」替わりだと思っていました。レンジャイ三人方式で攻略するなら、クレリックは他のメンバーと一緒にドラゴンのバリア前でぼーっと待っていて、バリアが開いた後は、ドラゴンに突撃する直前のバフアップと、突撃中にマス(集団)キュアと、そのクールダウン中には個別にキュアをぶちかますだけがお仕事になるでしょう。それ以外何かをする暇さえないはずです。ここのルートはもう本当に必要ないので、あとは依頼主からレイド報酬(ルートとは別)をいただいて帰宅して寝るだけです。

 リーダーが全員そろったことを確認して、"Plane of Night"に向かうポータルに皆で突入します。
 中は、これまで何度見たかわからないけど久しぶりの風景。満天の星。正面に見えるバリアとその奥に見える赤い巨体が懐かしい。
 かつては、このスタート地点で緊張しつつ、気晴らしのつもりで空元気チャット打とうとして見事に噛んだ人とか無視しつつ、フルバフアップしてからはじめたものです。今は何もする必要がありません。これから働くことになる三人のレンジャイに何かのバフをしてあげる必要さえないでしょう。

 レンジャイ三人がそれぞれ配置につき、分担して柱(ピラー)削りを始めます。ものの数分もしないうちにバリアが開いて、再集合、バフ、突撃。キュアとか蘇生とかひととおり終わったら「あたしはルートいらないでーす」とリコ(リコール、レイド・インスタンスから外に出ること)するまでだいたい十分くらいかなあ、今晩は他によさげなLMFあるかなあ、と思っておりました。(言い忘れましたが休日夕方でした)
 知恵(Wisdom)が元から高いクレリックは、視認力(Spot)スキルも高く、遠くからでもピラーの削れ具合を見ることができるのですが、最初はそれさえサボっていました。

 誰かがチャットで「早ええよ!」と言うので、アンニュイな気分が醒めました。ちょうどバリアの裏側にある「南」のピラーが倒れてしまったようです。(注)

(注)構造上はバリアによって遮られて、ドラゴンの手前側からこのピラーが見える(射線が通る)はずがないのですが、デザイン上の手抜かりかなんかで外円周の東西方面をある地点まで進んで行くとそこからは見えていた。現在のUSサーヴァーではこの抜けはふさがれていて、「南」の柱は直接倒しにいかなければならないようです。

 倒してしまったピラーは、他の二本もほぼ同時に倒さないとすぐに復活してしまいます。
「三本同時だからね」と「南」を担当するレンジャイにリーダーが念を押します。「やりなおし」
 二回目も同じ結果。三回目も・・・。
「全部削らず、少しだけ残しておくんだよ」とそろそろリーダーの語気も粗くなっているようです。他のただ待っているだけのメンツも口々に文句を言い始めます。
 
 実は、最初に分担を決めたときも含めて、「南」レンジャイさんからチャットは一度も返ってきていませんでした。もちろん当時もコミ障プレイヤーなんて、むしろデフォルトで存在していました。ただ無口なだけかもしれない。でももしかしたら、チャット・ウィンドウを見ていないのかもしれません。つまり、自分が早く倒し過ぎたとわかっていなかったのかもしれません。

 四回目も、予想どおりというか同じ結果でした。そこら辺で、他のもうひとりのレンジャイさんが、矢の不足を言い始めます。リーダーが自分の手持ちを渡しますが、そちらもそろそろ残りがさびしくなっている様子。趣味ローグでもない限り、レンジャイ以外は矢なんて誰も持っていませんし、その場に趣味ローグはいなかった。

 五回目も同様。
 いくらチャットで呼びかけても返事は来ない。それよりもなによりも、ずっとオートで矢を撃ち続けている様子なのです。
 とうとう、もう一人のレンジャイが、もう矢が尽きかけていると言ってきました。
 リーダーなんとかしないと。ただ待っているだけのメンバーたちが騒ぎ始めます。

 きっとチャットを見ていないんだよ、とあたしがリーダーに告げても、今度はリーダーからしばらくの間返事がこなくなりました。矢の残数が尽きたのかもしれない。
 それでもリーダーに何度か呼びかけていると、パーティーに見えない「個人チャット」がきました。

「おれ、もういいよ」

 えーっ。
 
 どうやら心が「折れた」ようです。あたしが参加していなかった「遠足」の前半部分でも実は相当応えていたようで、このオート射撃による柱倒し連発がとどめになったみたい。
 
 あきらめたらそこで・・・

 このリーダーがこんな感じになることは滅多になかったのです。でもここで余計な冗談など言うべきではないことは知っていました。
 
 「でも、せっかくの休みの午後のみんなの苦労がおじゃんてのは、ないわあ」
 「矢も尽きたのに、どうしろと」
 「直接倒しに行くしかないぢゃない」

 だって、メレーどもなんて、なーんにもしないで文句ばっかり言ってるんだしね!
 出番つくったろうよ。

 突然、あたしに「リーダー」の権限がきた。

 えええーーーっ。

 あたしただの家政婦、ぢゃない、派遣社員なんですけどっ! 

 「たのむ」
 
 "I am history."はこういう時に使うのでしょう、なんてその頃思いませんでした。

 とっさに、このレイドのネタバレなし攻略時以来、プレイ中に見たことなど一度もなかった、画面上のタイマーを見る。

 すでに残りは30分を切っている。

 どうする、派遣社員クレリック。
 
 続きは次回!(盛り上がってるのか?)

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