ヤマトミツバチ
巣を狙って来襲するスズメバチを、「おしくらまんじゅう」で圧死(実際には体温差による熱死)させるといわれるヤマト(ニホン)ミツバチ。近頃ではその手もきかないスズメバチに蹂躙されているとか、そもそもミツバチは今でも集団失踪していて間もなく絶滅するとか、そのどれがどこまでフェイクニュースかわかりません。
それもまたしても大陸起因だろう!と言いたい人もいるでしょうが、大陸のミツバチも結構たくさん死んでいて、養蜂業がかなりやばいと言われたときもあったそうだ。ある種の農薬がよくないと騒いでいる人たちもいる。
アインシュタインは、ミツバチがいなくなれば、人類は四年で亡ぶと警告していたそうです。たしかに人類が消費する植物系食材のかなりの部分は、ミツバチによる受粉に負っているらしい。でも、ミツバチが亡ぶ前に人類が滅びそうな地域もあるけどね。どことは言わないけど。
島国のAmazonが、最近になって色々と本性をさらけだし始めた。
とはいえ、クロネコヤマトにひっかけてるんじゃありません。確かに「不在再配達」問題は、騒がれるようになるずっと前から「最初から気づけよタコ!」と思ってました。もっとも、個人的には、まず「運送セクターの地球温暖化ガス問題」から騒ぐのかな、と思っていたのが正直なところ。でも、どう考えても宅配を受けるほうがてんでばらばら、勝手に自家用車で買い物にいけば、燃料消費も排ガスもゼッタイ多くなるわけで、運送業者を集約しているほうがはるかに「地球にやさしい」のは事実でしょう。なお、カッコ内のフレーズは気持ち悪いので使いたくない、ゆえにカッコでくくっています。(もちろん列車に比べれば内燃機関車は環境負荷的には劣位でしょうけど)
再配達問題にしても、それなりの都会であれば、日中受取人のいない世帯が多いのは当たり前。宅配ボックス完備のマンション・アパートなんて、これから増えるわけであって、築三十年とかざらなところで、よほどのハイソな地域でもなければ装備しているわけない。
また、あたしみたいに、たとえ宅配ボックスがあっても、宅配便の配達時期を予想して自宅にいるよう心掛ける、聖人君主みたいな人は少ない(ゲームやってるか、単に暇なだけだろう)。
また、あたしみたいに、たとえ宅配ボックスがあっても、宅配便の配達時期を予想して自宅にいるよう心掛ける、聖人君主みたいな人は少ない(ゲームやってるか、単に暇なだけだろう)。
運送料金が安いから運送屋が長時間労働にぶーたれる。それも予想していたように、マイケル・ポーターいうところの「大量調達側のパワー」、雇い主(Amazon)とサード・パーティー・ロジスティクスの間の料金折衝の問題でもあるので、たしかにAmazonが一方の原因であることは間違いない。
でも、それって「労基法や、運輸業界労組含めた労使交渉結果を守ったら、どこだって運べませんぜ!」という限界点がどこかに必ずあるはずなので(配達側が人間的に生活できる点という保証はないものの)、いずれ火を吹くよな、と思ってました。案の定そうなったし。
次の「最恵国待遇」問題も、ポーターの「買い手側のパワー」のひとつ。商品仕入れ先(マーケットプレイスの出品元)に対して、「他に売るのと同等か、安くしろ」という契約を結んで脅す手口。実際問題として、もしこの契約を盾に訴訟起こされたら、持ちこたえられるところなんてごくわずか。そもそも持ちこたえられそうな相手(十分強いサプライヤー)とは、争っても無駄だから訴えない。
アメリカンにとっては、商売上邪魔な相手と見れば、どんな内容でもいいからまず契約を結び、そっこー相手を訴え、身動きとれなくして市場から追い出す、または吸収合併するなんて常套手段。島国大好きなうやむや契約にかならずある「甲乙誠意をもってなんとか」という条項だって、「てめえら誠意がない」と訴えられちゃう。数百人規模でロウヤーを雇っている大企業でもなければ、訴訟費用も払えないどころか、事務所に社長と経理のおばさんしかいないところは法廷に出られない。持ちこたえられません。
これについては公取が騒ぎ出した。今後は、地下に潜って隠避に脅し続けることになるんでしょうかね。
次は、あんまり大っぴらにはなっていない部分かもしれないが、Amazonが書籍に関して、中抜き(ミドルマンはずし)を始めようとしているらしいという話題。書籍問屋・取次店(ミドルマン)を介さず、各出版社に対してじかに注文を出す方法に切り替えるとか。口実は、学術書など入手困難な書籍について、一刻も早くユーザーにお届けするため。
実を言うと、最近あたしがAmazonに注文した書籍(学術書まではいかないが、かなりニッチでアカデミックなもの)が立て続けに「欠品」でお取り寄せ、実際には入手困難となっている。まあ相当ニッチな分野だし、きっと版元にも在庫ないんだろうなあと思っていたがちょっと続きすぎ。
映画を観るついでに、東京駅まで足を延ばして、Amazonでは「お取り寄せ」となっていた数冊の書籍を実店舗で探してみた。
映画を観るついでに、東京駅まで足を延ばして、Amazonでは「お取り寄せ」となっていた数冊の書籍を実店舗で探してみた。
全部ツモった。
うち一冊なんて、いきなり平積みしてた。
あー、Amazonてば、問屋からはぶられてるわ。
Amazonは取次店から目をふさがれてるんですね。これがヤマトミツバチの比喩で言いたかったこと。
Amazonは取次店から目をふさがれてるんですね。これがヤマトミツバチの比喩で言いたかったこと。
次に楽しみな点は、島国の各出版社と取次店が結託して、さらにAmazonをはぶるかどうかです。つまり、ミドルマンを外しても結局入荷できない事態が頻発するかどうか。
売り手側に、ある売り先に必ず売らなければならない義務なんてありません。いやなら売らなければいい。(しっかり再販制度を維持している書籍について、それもどうかと思うけど)
もっとも、そうなると困ってしまうのは、ど田舎に住んでいて、かつニッチでアカデミックな書籍を必要としている人たち。まあでも、それだって島国出版社が結託すれば、解決不能な問題ではない。 相手と同じこと(通販)をすればいいだけなのだ。単に今までヤマトミツバチどもが口半開きで、胡坐かいてただけでしょ。
いよいよやばいとなったら、商慣行なにそれ、好き勝手めちゃくちゃやるのが島国の「法の精神」だ。
Amazonが「書籍は儲からんわ」となってあっさり撤退したって何も困らない(というか、島国に限れば十分ありそう)。その頃にはヤマトミツバチも目が覚めてるでしょうから。また胡坐かいたら許さないけど、リテールでも劣悪なところ(やる気ないところ)はだいぶ淘汰されたでしょうからね。
ここでは、消費者利益がどうとか一切言っていない(だったら再販制度やめたら?)。
ようするに、Amazonは「書籍」に対する思い入れなんて「かけら」もないから、いっぺんひどい目にあったらどうだろうか、と思っているだけです。同じように「思い入れ」のかけらもないどころか、中古書籍をやすりで削って拷問していたブック●フもかなり傾いてきているようなので、ご同慶の至りです。
あたしも一度あったが、身の回りの人もAmazonでの「返金詐欺」には結構あっているみたいです。そういうことにも一切対応しない態度を貫き、転売屋もいつまでも野放し。
ヤマトミツバチ根性みせたらんかい!
追伸)
なお、日用品とか消耗品とか、こちらに思い入れのないものについては、今後とも自分ファーストで、しっかりちゃっかり利用させていただきますので、ぜひよろしくお願いします!(笑)
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