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2017年5月 1日 (月)

【ME:A】九郎判官(クローガン)贔屓

 判官贔屓(ほうがんびいき)を、「はんがんびいき」と読んでしまうと(間違いではないそうだが)、表題がわけわからんことになりそうなんで、やめてください。
 
 英語ですと"sympathy for the underdog"が直訳に近いが、「贔屓」はうまく表現されてない。"supporting the underdog"、"side with the underdog"なんかもありますが、九郎判官の「悲劇性」はどこかいっちゃって、シーズン一勝もできなかった時代のペイトリオッツ・ファンとか、弱小時代の浪花ファン的な、「アイロニカル」なイメージしか浮かばない。
 クローガンの場合は、少なくともオリジナル三部作では、"underdog"ではない。"tragic hero"、「悲劇的英雄」の権化のように描かれていた。
 
 まー、自分自身のプレイスルーも、不平不満がヒューマン二万人分くらい満載とはいえいったん終了したので、ME:Aについてはスパッと忘れよう。そう考えていた。
 これからの連休中は、(スイッチも手に入らないので)P5、TW3など他のゲームをちょこちょこっといぢりつつ(後者は嘘だろう)、近頃まったく観る暇のなかった映画やアニメをネットで探して鑑賞しつつ、あとは買い溜めたヴィトゲンシュタインでもだらだら読むかなー、と、まったくごく普通のさらりまんのおっさんのゴロゴロしたお休みにしかならんな、ださいな、と思っていた。
 
 そういえば、爺さんのローヤリティー・ミッションの記事やってない。
 こちとら、クローガンになーんの思い入れもありはしないので、本編中(ローヤリティ・ミッションとは関係ない部分)、クローガン絡みの「究極の選択!」みたいなのがある場面で、むしろその意味がわからず、「え、なに、これ一択ぢゃん?! え、え、どーして、ここでスコットがうんうんうなりながら顔引きつらせてんの? なにかセリフ読み落とした?」とうろたえてしまいました。
 
 哲学のお話を読んでいたら、「ビュリダンのロバ」という説話があると知りました。空腹のロバが、今の居場所から見て左右まったく同じ距離の場所それぞれに、まったく同じ価値の餌(干し草)を見つけた。どちらに進んでも結果は「等価」であるはずなのに、だからこそどちらに進むこともできず、その場にとどまって餓死してしまうというお話です。
 
 どちらに進んでも「等価」とはいえ、「ヒト」は、結果がわからないがゆえに「もしかしたら、選ばなかった道のほうが本当はよかったと、後から悔いるのではないか」と今考えてしまうから、凍り付くなんていう説もあるようです。
 
 まあ、ごく陳腐な例では、「ふたりの結婚相手候補のうち最後までひとりを選べず、一生独身」みたいな、(現実にはそんな都合の良い選択の場面なんてごくわずかの特定の人しか体験しないだろうという意味で)ファンタジーなノリの物語が思いつきます。
 ロバの場合は、二か所の餌が(距離、餌の種類と量しか気にしないだろうと想定して)「厳密に等価に見える」と規定した選択肢だったのに対し、「厳密に等価な結婚相手候補」は、(評価軸を卒業大学、身長、収入の三軸だけに「厳密に」限れば別だが)おそらく存在しないでしょうね。ここでは「十分に等価に見える」ってことを言っているのでしょうね。どちらも選ぶ側にとっての「満足解」で、かつ、どちらかを選好する理由が見当たらない。
 
 その場合、サイコロでも振って、手元になければコインでも投げて「決める」ってのが「合理的な選択手段だよ」って言ったりすると、「そんな一大事をゲームか賭け事みたいに扱うなんて!」と騒がれそう。だったら自分で決めろよ。本当はそもそも(はじめからという意味で)本人に「選ぶつもりがない」のでしょう。
 一般に、現代島国では、結婚しなくても餓死はしないと思いますので、家父長制の根強く残る昭和以前の島国であるとか、今の島国でもそういう風習の残るど田舎であるとか、そういう環境を想定するしかないかもしれない。
 
 MEオリジナルの悪名高い「ヴァーマイア選択」がこの「ロバ」のモデルに近い。その生死を選ばなければならない二人の人物のうち、どちらか一人だけに特別な思い入れがあるなら(「依怙贔屓」とは、まさにこれのことだ)話は簡単だが、むしろシェパードのロールプレイとして、「思い入れ」、「依怙贔屓」だけで判断していいのか、という苦悩を演じることも可能だ。
 DAIの「フェイド選択」は、選択される候補者にヴァラエティがあり、かつそれぞれに込み入った背景があるとはいえ、単純化すれば「ヴァーマイア選択」と同形だ。どちらの場面でも、あたしは「ふざけんな!」と憤慨し、コントローラーを画面に投げつけ(いや、キーボード・マウスだから常に)、しばらく不貞腐れていた。すなわち、「ロバ」になった。
 (うそ。MEオリジナルでは一、二分悩んだかもしれないが(プレイを録画していなかった時代なので推定)、DAIの初回選択ではきっかり七秒間で決心した。「ヴァーマイア選択」だとすぐに気がついたからでもある)。
 
 DA2冒頭の「ロザリング選択」は、見た目は上の例に近いが実は選択でもなんでもない。周回すればわかるように、主人公をロール(メイキングする)時点で決定されてしまう。
 ME2の「アサリ・ジャスティカー選択」は、選ぶべき二人が「見かけ」のみ「等価」になりうるのであって、「選択」ではあっても「ロバ」の例とは全く異なる。
 ことほどかように、BioWareは「究極の選択」を入れたいらしい。開発側の「どや顔」が透けて見えるようだ。だが、DA2では「ヴァーマイア選択」を巧妙な手法で回避したのにもかかわらず、DAIではそのまんま復活させるなど、あまり頭はよくない。
 ME:Aの「究極の選択」は、もはや「究極」でも「選択」でもない点で、(プレイヤー全員がクローガンびいきである場合ならともかく)書き手側の劣化の顕れとしか思えない。
 
 島国全国三百人の、実際にME:Aをプレイしている人にしかわからないネタなんで、ここではボカしますが、下のサラリアンのねーちゃん関係者と、クローガン関係者(ドラック爺さんがここでは代表者扱い)の、それぞれの運命を天秤に懸けているつもりらしい。

175
 自らの民のため尽くすか、「大義」を守るか。難しい選択ですね。

 あたしには、この論点がまったく見えない。ここでいう「大義」って何だろう?

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 ・・・。 

178
 無駄にするな。

 "Earn this."は、知る人ぞ知る、"Saving Private Ryan"(1998)の、主人公最期のセリフ。「(この機会を)役立てろ」、「(この犠牲で得た機会を)役立てろ、無駄(無為)にするな」ということでしょう。あたしの「選択」では、クローガン関係者側に「犠牲」が出た。

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 悪いが、うちの部族どもに伝える役目は、お前じゃない。
 
 爺さんだから、いい年こいてブチきれたりしないのはわかります。 
 でも、この穏当に済んでしまう後日談でさえ、「どうでもいい選択」だったことを自分で言っているようなものではないのか。
 
 シェパード三部作では、クローガンひとり・・・、一クロ残さず、まさに「危ないやつら」丸出しで、別段ファンでもないあたしでも、友達なんかにはゼッタイなりたくないとは思っても、そこが最大の魅力であった。
 だから、その「凶暴な」クローガンを「狩る」秘訣を偉そうに吹聴する、ザイードのクソ野郎ぶりが際立つ。

180
 ME:Aのクローガンは、クローガンの着ぐるみを着た別の奴らじゃないのか、と感じてしまう。

195
 花屋のクローガン(♂)が、もし三部作に登場していたなら。

196
 やあ、みんな。

 その壮絶なギャップがおかしみや、親しみを呼んだのだろうが、ここでは、「別に他の奴らと変わらんじゃん」となってしまっている。

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 爺さん唯一最大の見せ場。クソ野郎側の現場監督。

198_2
 爺さん任せるわ。別にこいつおらんでも、本ボシあげることはできるし。

199
 言われなくとも。

181
 他に特筆すべきクローガンは、この婆さんくらいか。

184
「クローガンちうのは、どいつもこいつも、人の話まともに聴けんのか?!」
「おいっ!」

 まあ、ME:Aは「物分かりの良い」クローガンばかり出てるから、せっかくのこのセリフも空転。 

183
 ゲーム史上、婆さんの「頭突き」ってやつを。

186
 このゲーム以外で。

185
 ガスッ!

188
 目にすることはできたんだろうか。

 あたしにはない。

189
 しかも、ドナルド以上のタフ・ネゴシエーターぶり。

190
 お前のものはあたしのもの。あたしのものはあたしのもの。

 とはいえ、ここの選択も、「選択」になりうるかどうか、ちょっと疑問だ。
 あたしはイニシャチヴのアウトポストが欲しいからそっちにした。そっちを選択しないプレイヤーって、何が望みなんだろう?

192
「あー、はいはい、それでかまへんよ」と眠そうな顔で選ぶスコット。

 おまけ。

194_2
 ME2に登場したオキーア博士、その研究データーを取り戻せ。

 ME3では、(あたしの場合)モルディンが鼻歌交じりで壮絶な最期を遂げた、あのジェノフェイジ・キュアのくだり。
 ME:Aでは、なぜか「そのうち治る」ことになっているみたい。
 ME:A続編を作るにあたり、「邪魔」になるから「チャイ」にしたい。その気持ちはわかるが、そういうのって、残しておくからこそ物語に広がりが生まれるんじゃないの?
 ME:Aが、まるでオリジナル三部作の「ファン・フィクション」と感じてしまう場面は、ここだけではなく、他にも多々ある。
 ファンが思いつくようなことを書いてちゃダメでしょ。

 極め付け。

200
 自分たちで決められないネクサスの三等重役たちが、パスファインダーにまた役割を押し付ける。

 インターリム・アンバサダー、「暫定大使」を選べと。ネクサス以外のへリアス星団を代表し、それぞれのコロニー間の意見の集約を担う重要なポストだ。

201
 そこに選ばれる候補者として・・・。

 モシャエ、ブラドリィ、ライカというのは、まあわかるっちゃわかるんですが、クローガン?!

 さすがに贔屓が過ぎやしませんか?

 島国では「贔屓の引き倒し」という言い方もあります。英語にもあるんかなと調べると、"ruinous favour"ってのが、まあ近いけど、これってむしろ「大きなお世話」、「親切のせいで台無し」みたいなもんですね。"killing a man with kindness"も「贔屓」という含意は感じられない。
 ともかく、DAの開発者全員がドワーフ・ファン、いやむしろドワそのものであるのと同様に、ME:A開発者全員がクローガン贔屓、いやクロそのものであることがわかった。
 でも、「危ないやつら」として際立つ存在だったクローガンたちは、やたら物分かりがよくなって、アンドロメダの「マスコット」替わりになり果ててしまった気がする。
 これって、贔屓の引き倒しじゃないのかなあ。
 
 ま、あたしだって、すずちゃんがどんな役をやったって、すずちゃんだから「許す」わけだから、それと一緒か。(一緒にするのか?!)
 

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コメント

1周目(?)クリアおめでとうございます。

まさにクローガン贔屓極まれりでしたね。ジェノフェージ治療はなるほどねと見ていたのですが、ラストで明かされるアレにはさすがのクローガン擁護派の私もドン引きしました。

もし次作が出るならば、Drack爺の最期を看取らされることになるでしょう。それは安らかに寿命を迎えるより、戦いで散ることになるのでしょう。そして私は奴らの思惑通り号泣するのです(泣くなよ

 ありがとうございます!
 サラちゃんのフェイシャル(普通の意味で)見ながら、二周目どうしよっかなあと考えているところです・・・。

>ラストで明かされるアレ
 
 サラちゃんみたいに、後半コーマ状態でプレイしていたので、どれかよくわかんないのですが、まだやってないタスク?のやつですかね。

 ほんと、開発サイドのクローガン愛が異常なレヴェルだと思いましたね。 
 爺さんは、草薙素子少佐みたいになっちうんですかね。全身義体。
 お喋りで済ませるんじゃなくて、ほとんどサイボーグ同然が故のなんかが欲しかったですね、物語的には。
 クルーのことを掘り下げてないのは別に爺さんに限らないんですが。

そのミッションはKesh/花屋のその後の顛末で…、クローガン愛が極限に達してしまった副産物だと思うんですが、あーもしかして条件あるのかも。すべてをクローガンに捧げた私へのご褒美なのかもしれません。

でも中身は露骨&軽薄過ぎて見なかったことにしたい(笑)

 それですよね、チェックリスト以外に使い道のない役立たずなプリマガイドで、残ってるものを確認すると。きっとそれかなあと。
 今必死に過去録画を見直し、ゲーム内プレイ画面も確認したんだけど、きっかけも出てないですね。

 やっぱ「友達にはなりたくない」言ったせいですかね(笑)。

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