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2016年4月

2016年4月30日 (土)

18カラットの不運続き

 そうだ、女子学生のデザインが選ばれることに100ガバス賭けていたんだった。
 パクリンピックのエンブレム。

 だが、払わん、わしは払わんぞ(誰だよ)。今回だって怪しいものだ。幾何学的に高度な意匠で盛り上がっているが、それは見ただけでは模倣できないから「絶対にコピペではない」証明にはなるし、だからこそ選ばれたともいえる。
 ところが逆に著名なデザイナーであるからこそ、協会とグル、ツルんでいることはほぼ間違いないでしょう。 

 招致エンブレムのデザインは、当時たしか女子大生になりたての人の作品のはず。その彼女が、本番のエンブレム候補に作品登録できなかったというのは、有名な話ですか。なぜなら、「すでに著名大会で二度入選していなければならない」決まりだったからだそうだ。

 これを、世の中では「ギルド制」という。

 この島国は、あのエンブレムのように「冴えない」し、「元気がない」。そして精緻な意匠が皮肉なことに「条理もない」。
 特にあっち方面、やっぱ相当腐りきってますねえ。

 団塊の世代以上が全員死ぬまでダメだろうか。

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 最後の配達、しかと受け取ったぜ。

"You've made your last delivery kid."

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 こんな結末になっちまってすまねえな。

"Sorry you got twisted up in this scene."

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 ひざまずいたお前が見上げているのは・・・

 "From where you're kneeling,..."

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 18カラットの不運続きに違いないだろうが。

"...it must seem like an 18-carat run of bad luck,"

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 教えてやろう。このゲームは、始まる前からイカサマだったんだよ!

"Truth is...the game was rigged from the start."

 市松模様(笑)。

 たぶんこのあと4年間、あれを見るたびに、このシーンしか思い浮かばないと思う。
 ま、あり得ないほどの超絶な名シーンだからいいけどさ。

 あー、あと新国立競技場には、聖火台がないんだって? 要求仕様どおりです?

 いいじゃん、森のハゲじじいが、大会期間中ずっと持って立ってろ。

【DAX】DAT??

 DA4じゃなくてDAXなんて気取って書いたら、なんか嫌な方向性を予言したみたいになってる・・・。

 GameSpotの記事が、まとまっていてわかりやすいのでそれで。

http://www.gamespot.com/articles/dragon-age-producer-teases-something-new-as-biowar/1100-6439231/

 つまり、なんすか。DA4は取り敢えず置いておいて、Dragon Age Tacticsってことですかい?
 DAT。

 だったらいっそ、BioWare Storeで特製チェス盤と駒でも売れよ!
 (その前に、特製タロット(タローカーズ)売れ。普通のプレイングカーズ(島国ではトラ○プと呼んでいるあれ)でお茶を濁すな)

 それなら買う。きっと買う。んー、100USD(送料別)くらいなら出しますよ。
 チェスセットとしたら、わりと高い品ですよ、それ。

  White: King - Alistar         Black:  Inquisitor          
           Queen - Anora               Cass
           Bishop -  Wynn                Josie
           Knight -  Justice            Cullen
           Rook   -  Morrigan            Leliana
           Pawn  -   Nug                  Fennec                      

 あー、あとDA2版とか、オーレイ版もできそうだが、いかんせんチェスは駒種が少ないので辛いっすね。
 二個づつの駒を二種類のデザインでやる手もあるかもですが。

 しかし、チェスセットを売るのに、わざわざ社内向けブックレットまで造らんわな。
 それとジェンダーはあまり気にしなくて済むタロットと違って、例によってインクルーシヴィティ回りで余計なことしそうで(King とQueen)、別のトラ○プ一派がまた騒ぎ出す。

 でもね・・・。言いたくないんだけど、GameSpotで触れられていないポイントがある。
 例の"Command and Conquer"。
 Westwoodが傾いちゃって、EAが吸収合併したでしょ。あれって、一時BioWare/EAグループ所管だったはずなのよ。2013年版がキャンセルされて、その後さっぱり音沙汰なしになってしまったけど。

 EAってOriginを眺めれば一目瞭然ですが、ラインナップが未だにプアじゃないですか。EA Sportsを除くと、あとはもうSimsとBFで食ってるようなもんで。いやNeed for Speedがどんだけ売れてるか知りませんけど?
 CnCの開発チームも一斉解雇されたのかな。実は今は"Plants and Zombies"を造ってる・・・、わけないか。

 あのCDジャケットサイズのブックレットは、おそらくコンセプト・アート集ではないかと思うのですが、そのサイズにしっくりくるのってスマホゲーとかウェブゲー、しかもミニチュア・キャラクターのアートぽいですよね・・・。すると、ターンベーストのDATとか、RTSとか、当てはまっちゃう。
 まあ、DAジュエルズ(あちらの「ぷよぷよ」みたいなのをJewel Gamesって呼んでますね)とかもありうるけど、Heroes of DAと同様に個人的にはほぼ興味ないので、いくらBioWare亡者であっても買わないだろうけど。
 アリショク四連消し!とか?

 あと、カナダでガチョウ育ててる暇あったら、ゲーム造れ。

2016年4月27日 (水)

【DAX】キツネ顔?!

 お侍様ツイッターで知りましたけど、なんすかね、これ?

 一応、DAIに続くDA4作目の関係かなあってことならDA4。でも表題はわからないからDAXってことにしときます。

 このゲームインフォーマーのリンク

 うまく見れないなら、このMDのツイッター

Live_at_budokan_2
 んー。あ、似てるから間違えた・・・。

Dax_2
 こっちでっせ、お客さん。

 なんかのブックレットみたいで、上のリンクの短い動画では、開くとあの栄えあるUSワースト企業EAのロゴと、「社内限り」の警告・・・。

 あれかなあ、BioWare/EAの「早期退職者向けプラン」かなあ。赤だけに?(それはピンクスリップ(pink slip)、解雇通知。もらうのUSの退職者だけでしょ。カナダ関係ないやん?)

 でも、MDとかMLって、役員待遇だろうしなあ。あっ、開発スタジオのリストラかな?

 なわけないんで、このロゴ?的なものが何か、お前たち勝手に予想しろという、ジョーク・センスが不思議過ぎてよくわからないMDのフォロワー向けジョークなんでしょう・・・。

 ま、城塞的なもの(チェスでいうとルーク?)はきっと「城塞」でいいとして、上のほうのは何?

 じーーーーーーーーっと見ていると(ロールシャッハ・テストか)

 キ、キツネ?!

 それで、上のCDジャケに繋が(繋がらんわい!)

2016年4月25日 (月)

【BG1.5】Phylactery

 DnD3.xが改善しようとした点のひとつに、それまでのルールでは、レヴェルアップがめっちゃつまらなかった、というのがあったはずです。しかも非常に時間がかかる。
 巷のMMOや、昨今のCRPGのように、ちょっと戦ったりするとばっかんばっかんレヴェルアップするなんてことはないのです。
 DnD準拠のままCRPGにすると、とてつもなく間延びした感じがしていた原因でした。
(逆にTRPGですと、プレイヤー・キャラクターのレヴェルがあまり変わらないほうが、DM(ダンジョン・マスター)がシナリオを設計しやすい、ってことがあったんでしょうね)

 このSiege of Dragonspearですと、BGのデーターを引き継がずにフレッシュスタートすると、キャラクターレヴェル6とか7あたりからスタートのはずです。

 ADnD2.0って、ここら辺が退屈なんすよねえ。DnD3.5になると、ここら辺からキャラクター・レヴェル10前後くらいが一番楽しい感じになるはずなんですが。

 よってプレイも倦怠期を迎えつつある。

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 例のドワ鉱山。
 
 メインプロットには、おそらくまったく関係がないが、結構な広さ。 

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 せっかくなので、エドウィンとゴブリン♀でも使ってみるかと思ったら。

 エドウィン(ローフル・イーヴィル)が加入すると、もうひとりのメイジのダイナヘア(ローフル・グッド)が、問答無用でさくっとパーティーから離脱する。
 これがDnD名物アライメント違い。ま、簡単に言うと、ウナギと梅干、天ぷらとスイカのように、食い合わせが悪いと思っていただければいいかと思います(全然違うから!)。

 そうではなくて、グッドなキャラの中には、イーヴィル・キャラとは決して同行しない、というモットーの者がいるのです。(主人公パラディンは当然ローフル・グッドですが、中の人が気にしなければ同行OK。イーヴィル・キャラが眼の前で悪事をやらかすと、これは話が違うけど)
 ダイナヘアが離脱すると、自動的にミンスク(ケイオティック・グッド)も離脱する。こちらは、ミンスクが決してダイナヘアの側を離れないという関係にあるため。

 つうても、パーティー火力の要メイジはいるし、前列ミンスクの代わりはこのゴブリン♀がやってくれるのだろう、と軽い気持ちで進めたら。

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 ゴブリン♀は「シャーマン」。前列向きじゃなかった。

 まあ、チート臭く高いスコアをロールしたパラディンひとりでワントップ。
 ゾンビごとき相手になんとかなるっしょ、と高をくくっていた。

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 モンスター・ハウス!(笑)

 これは勘弁だ。特にメイジのスペルを撃ち尽くして充填されていない時点では、逃げるしかない。つうか、リロード(笑)。

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 シャーマン。ドルイドのヴァリエーションなんすね。

 といってもサブクラスではなく、れっきとした独立クラス。スペル・セットはドルイド系だが、習得方法はドルイドとは異なり、のちのDnD3.xソーサラーにも似た風変りなもの。 
 「シャーマニック・ダンス」なる、謎の踊りを踊る力が特徴的だが、重い鎧は着用不可。
 さらにこのゴブリン♀の場合、STR10なので前列はとても無理。踊り踊っている間に血だるまになります(笑)。

 とはいえ、乗りかかった船。つかメンバー交替のためキャンプまで戻るの面倒なので、しばらく、パラディン・ワントップでごり押ししてみたのですが。
 ここのボスキャラに遭遇するあたりで、さすがに手づまりになった。ダイナヘアとミンスクを呼び戻す。

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 画面、思いっきりネタバレになってますので、これからの方は画像拡大しないように。

 火力よりも、ここで必要なのは壁。ダメージ・スポンジなのだ。

 実をいうと、ここはDnD名物「フィラクタリ」(Phylactery)のネタ。

 メイジの血を採取して魔法を施すと、本人の居場所を特定できるという、DAのフィラクタリとはちょっと違う。
 元はユダヤの「聖句箱」だそうですが、DnD世界では、主として高級メイジが、自らの魂を肉体とは別のところに隠すことができるという魔術の一種。
 メイジの肉体を何度滅ぼしても、このフィラクタリを破壊しなければ何度でも蘇るとされています。そそそ、「ハリポタ」にあったよねー、それそれ。島国ではなんつうの? あたしゃ昔からフィラクタリって呼んでますけど。

 それはそれで、懐かしいネタだし、面白いんですが、フィラクタリを見つけるのが答えではなく(すぐ見つかる)、それを破壊する方法を見つけるのが答えであり、かつ(操作が)とてもややこしい。

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 なんか、すごい引いたマップの画面で、こんなんなって、長い距離移動しないといけない。

 しかも全員揃って。なぜなら、何度も復活する敵は、フィラクタリを破壊するまでの間めっちゃ強い。壁役(このパーティーならパラディンが最適)をひとり誰か置き去りにして敵を足止めし、その間にフィラクタリを持ったキャラ(ローグ、または足の早いモンクがいればそっちかな)が破壊する方法を見つける、ってのが正解なのだろうが、広いマップにパーティーを点在させるととても危ないのだ。
 作り手がやりたいことはわかったから、もうちょい簡単でよかったんではないだろうか。

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 首尾よく解決すると、依頼主ドワ鉱山夫からご褒美が。
 
 ドワが被らないと、意味ねえー。
 そして私のパーティーは、いまだドワフリー。

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 その他、スキー嬢は予想どおり好き勝手やりまくっております。
 お目付け役のフレイミング・フィストのコーポラル(伍長)の説教なんて、歯牙にもかけないどころか、顔面パンチをお見舞いしてしまう。

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 これもまたBGファンには懐かしい、ヴァンパイア・ネタ。

 ガス状になって逃げていくってのは、ありましたよねえ。
 こちらは、本体を発見して心臓に杭を差さないと、また何度でも蘇ってくるのでした。

 ちうても、さっきのフィラクタリ関係の敵にしろ、ヴァンパイアにしろ、レヴェル7とかじゃあね。怖がるにしてもちょっと強さが足りない。しょぼすぎる。

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 バルダーズ・ゲートで同行するよう誘ったが断られたモンク。

 なぜかここで合流する。だったら最初から来いという気がします。

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 なんだか、ローフル・グッドのキャラだらけになってきたな。

 モンクなら前列もつとまるか、と思うかもしれませんが、それはずっとレヴェルが上がってからの話。このあたりでは危なっかしくてひとりでは前に出せません。

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 ここまで終えてから、次の目的地に進もう。

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 章が進むと、サイドクエストの中には消えてしまうものもあるみたいだから。 

2016年4月23日 (土)

Dragon Age Magekiller #5

 前回も書いた通り、このコミックは思ったように売れないので、途中であわててプロットを変更した、と私は思っているのですが・・・。

 ただし、アメコミのリテラシーもさほどあるわけでないし、その製作過程など詳しく知る由もない。
 仮に最初からこのプロットだったとしても、どうなんだろう、これは。

(ちなみに、DAKからDark Horse Comicsのタブを開くと、BioWare関連コミックスのうち、買っているはずのMagekiller#1がどこかにふっとんで、なくなっています。ほんとーに仕事できないのな、この田舎企業)

Magekiller5
「お試し」のページとしても掲載されていた部分ですが。

 この中の台詞で、Vothなるメイジを呼んでいます。

 なぬ、スザーランド愚連隊?!

 もちろん不肖私1000時間プレイヤーですから、一瞬でわからなければ、その看板が嘘になる。ただ口開けて闇雲にクリックしていただけじゃないのか、と疑われてしまう。
 わかったからと言ってなにひとつ嬉しくないし、むしろ苦々しい思いがこみあげてきます。

 えー。レリアナまで出て来たんだから、もうちょいメインプロットに絡むのかと思っていたのだが。
 こんな端パイか・・・。

(ちなみに、DAKのスザーランド愚連隊のタペのパネルは、本編で間違いなく、「救出」と「見殺し」の両方をプレイしたにもかかわらず、きちんと開放されないまま。ほんとーに仕事できないのな、この田舎企業)

 なぜにこのような、どうでもいいモブキャラみたいな連中と組むことになったのか、それはコミックス本編をお読みいただけばよいのだが、ここで匂わすつもりもないのは、別に皆さまがネタバレに曝されることに配慮してでもなんでもなく(すでに愚連隊についてばらしてるが、これは「お試し」で公開されているものだ)、単に、しょーもない話だから。

 これ6分冊だったはずだよね? あと一巻で、どうやって収拾付けるの?
 シナリオ(スクリプト)は、なう手のヴェテラン・ライターの手によるものだそうだから、きっと辻褄つけて、終わらせてくれるのでしょうけど・・・。
 ここにきて、「大好評につき(やっぱ誌面足りないので)、12巻まで延長しますっ!」とかやるのであれば、私はそこで勘弁。おさらばしたい。将来ディスカウント・セールでまとめ買いしよう。

 #6には期待も何もしていないが、実は#5のエンディングは、まるで「少年ジャンプ」で打ち切りになった不人気作のように、急きょ取ってつけたような「いかにも将来がバラ色みたいな、無理のあるハッピーエンド」。
 ここで打ち切りってこともあるのかな。

2016年4月21日 (木)

メイジとウィズ(とソーク)

 いかんいかん、こういうの書いていると際限なく続けてしまう。

 シーフとローグ編で、ADnD2.0とDnD3.xでは、マルチクラスを大々的に導入した余波で、かつてのシーフのスキルはローグの一部として取り込まれた、というお話を書きました。(ADnD2.0では、シーフとバードを総称して「ローグ」と呼んでいましたが、ローグというクラス自体はありませんでした。

 シーフはあくまで盗賊稼業が本業であり、戦闘には参加するものの、正面から脳筋さんたちとやりあえば、命がいくつあっても足りなかった。
 ローグになって(ピュアクラスでも)少しは生存確率があがるようになったものの、基本はやはり正面対決を避け、バックスタビングなど小汚い手口で敵の不意をつくのが戦いの王道。ファイターなどとマルチクラスにすることで、さらに生存確率をあげていくことができる。

 一方で、メイジ(エヴォケーション、ネクロマンシーなど特定スクールに特化したスペシャライズド・メイジ含む)一本だったアーケイン・スペルキャスターは、DnD3.xでウィザード(ウィズ)と名称が変更となり、似て非なるソーサラ―(ソーク)という新クラスとスペルを共有することになった。

 両者は用いることのできるスペル(リスト)は共有しても「スペルブック」は共有しない。なぜなら、ソークには何らかの理由(たとえばドラゴンブラッド)で生まれつきアルケーンの素養が備わっているとされ、「自然と」スペルの才能が開花していくので、一般にアプレンティス(弟子)として師匠のウィズに奉公しつつ、古今東西の魔術書や謎の文書を紐解き、長期間にわたり頭われるほど勉強し、実験などを繰り返して魔法を習得したウィズのように、習得の記録である「スペルブック」を手にする必要がないのだ。

 ウィズの魔法力を司るのはインテリジェンス(INT)だが、ソークのそれは(天賦の才という意味だろうか)カリスマ(CHA)である。よってソークとパラディンにはマルチクラスの親和性がある。もちろんローフル・グッドでなければならないが、ソークにはもともとアライメントの縛りがないので問題ない。もっとも、鎧を着て魔法を打つことは原則できないペナルティがあるので(高レヴェルでそれを解消するフィートはある)、メインはソーク、パラディンは有用な固有の力を手に入れることができるレヴェル2(ディヴァイン・グレイス、セーヴィング・スローがカリスマ・ボーナス分改善される)やレヴェル3(オーラ・オヴ・カレッジ、恐怖を感じなくなる)あたりまで取るのでしょうかね。

 何かの才能の習得についてよく言われるように、「生まれつき」なのか、「訓練された(学んでなった)」のか、"born to be a spellcaster"か、"trained to be"なのか、実際のプレイにそれほど大きな影響があるかどうかは疑わしいが、個人的にこの「天才」と「秀才」みたいな区別は、「うまいこと思いつくもんだ」と感心したものであった。

 だから、ワナビー・ウィズ(ウィズ志願者)が、ひながラボやアカデミーで寝食を忘れてガリガリ勉強や実験をしている間、将来の才能をすでにもう手中(というか血の中)に収めているソークは(勉強する意味がないので)、毎日ぷらぷら遊びまわっていても問題ない。
 まるで、学校(及び塾)と家を往復するだけの毎日を過ごして受験戦争を戦い、勝ち抜いたころには疲弊して燃え尽きて、何のためにこんなことをしてきたのか意味を見失ってしまうような人と、幼稚園から大学まで一貫教育、受験なにそれ、いいから遊びいこう、こないだ知り合ったイケメン(ベッピン)たちと合コンやろう、リア充を絵に描いたような生活をエンジョイ(古いか)してきた人との違いみたいで、さてどっちがどうなんでしょうねえ、自分どっちも知らんけどねえ。

 DnDのデザイナーはしゃれていて、その差を「武器のプロフィシエンシー(使いこなし習得度)の違い」で表現している。ソークは、きっと若い頃やんちゃもやっていて、「すべてのシンプル・ウエポン」を使いこなせるようになっているのだ。一方でウィズが使いこなせる武器は、クラブ、ダガー、クロスボウ及びクォータースタッフに限定される。(ちなみに「素手」もシンプル・ウエポン扱いなので、ソークは殴り合いができるが、ウィズはできない)

 実プレイでソークが、たとえば槍(スピア)、シックル、あるいはメイス(いずれもシンプル・ウエポン)を振り回す意味があるかどうか、正直とても疑問だが、面白い味付けだと思います。なにしろソークはカリスマ(CHA)の高いキャラですから、やんちゃだけでなく、酸いも辛いも色々世間のことを知ってるのでしょうね。パラディンは別の意味で厳しい修業があるので遊んでいる暇はないですし、人の(うーん、ヒューマノイドの)善なる道を踏み外した瞬間に神の恩寵を喪い、パラディンですらなくなってしまいます。火遊びはご法度。

 スペルのルールについて言えば、ウィズは伝統の「ヴァンシアン方式」(サイファイ・ファンタジー作家であるジャック・ヴァンスのファンタジー作品にちなむ)、島国では「バレット(弾丸)方式」などとも呼ばれる「スペルを寝て覚える」方式を踏襲した。一度撃ってしまった魔法は、もう一度「スペルブック」から覚えなおさなければ(メモライズしなければ)用いることはできず、かつそのメモライズには一晩くらいかかるというものだ。ディヴァイン・スペルを用いるクレリック、それと似て非なるスペル体系を用いるドルイドにも共通するルールであった。

 なお、スペルキャスターには、キャラクター・レヴェルとは別に、だがそれと同期して獲得していくスペル・レヴェルがあり、あるスペル・レヴェルに達していないキャラクターは、そのレヴェルのスペルを自由に用いることはできない(それを可能にする特定フィートなど例外はある)。
 クレリック、ドルイドがあるスペル・レヴェルに達すれば、当該レヴェルで用いることのできるスペル群を一気に習得できるのに対し、メイジの場合は当初は少数しか選択できないという違いがある。習得できなかったスペルは、後のレヴェルアップ時に少しづつ習得していくことができるが、スペル・スクロール(呪文の巻物)を入手して、そこからスペルブックに「書き写す」ことでも拡充していくことができる(クレリック、ドルイドにはその必要がない)。 

 ソークもまた、一晩寝なければ撃ったスペルが復活しない点は同じだが、意味合いとしては「覚えなおす」のではなく、「アーケイン・エナジーを充填しなおす」に近い。
 ウィズがメモライズする際には、自分の「スペルブック」に記載のあるどのスペルを選ぶことも可能で、今日用いたスペル群と、明日用いるつもりのスペル群をまったく異なるものに変更することさえできる(現実にそんな必要があるかどうかは別にして)。ただし選んだスペル以外は使えない。また、複数回使いたいスペルはその数だけメモライズしておかなければならない。マジック・ミサイルを一回分メモライズしたら、一回しか使えない。
 ソークの場合は、各キャラクター・レヴェル・アップ時に、獲得したスペル・レヴェルに応じたスペルを(決められた種類数の上限まで)あらかじめ選ぶ。一度選ぶと原則変更できない(高レヴェルになると、一部変更が認められるようになる)。選んだスペルの中から、スペル・レヴェルごとに定められた総スペル回数まで任意にどれでも使うことができるので、ウィズのようにあらかじめ回数まで厳密に指定しておく必要はない。

 ソークが選ぶスペルの種類総数はとても限られているので、一見すると、ソークのほうが自由度の少ない、厳しい縛りを受けているようにも思えるが、数あるスペルのうち、頻繁に用いるものは実は限られているのだ。ヴィデオゲームによっては、各種スペル・スクロール(呪文の巻物)が容易に入手できるようになってる場合もあり、ソークもウィズも直接巻物からスペルを発動できるので、使用頻度がレアなスペルは、そちらで賄うことも可能だ。

 それでも制約ばかりではソークをプレイする人は誰もいなくなるので、一度にメモライズできる(一般的には、一日に用いることのできる)総スペル回数にボーナスが与えられ、ウィズよりも多少は数多くのスペルを用いることができるようになっている。

 あるいは6人パーティーなら、ウィズとソークを一人づついれて、ソークはイケイケワッショイ、エヴォケーション系など派手なスペルをどっかんどっかんぶっぱなし、ウィズはイルージョン系などの渋い間接攻撃スキルでクラウド・コントロールを担う、なんていう「デッドリー・コンビネーション」でバカ勝ちを狙うこともできる。BGならメイジふたりでそれを実現することも可能だ。(メイジ三人以上の場合も可能だろうが、よほどモブが弱くないと前列の負担が大きそうなので、周回プレイでないとちょっと怖い)

 ただし、(6人パーティー制の)MMO/MOであるDDOでそれをやると、特にPUG、野良の場合、「おれがおれが」、「私が私が」でふたりとも派手な方をやりたがり、誰もクラウド・コントロールしてないのかよ!なんて悲惨な状況になって、見事にパーティー・ワイプ(全滅)くっちゃって、みんな死んだ状態のまま(DDOでは死んだその場で「石」になります(笑))、前列からさんざんぱら説教くらうこともあるから、まあやるなら以心伝心、阿吽の呼吸でいける馴染みのメンツとでしょうねえ。

 個人的には、(6人パーティー制の場合は)上述のようにソーク・とウィズのふたり(あるいはADnD2.0ならメイジふたり)がいるツイン・キャスター編成が好みで、あたかもツイン・ギタリストがいるバンドのように、ときにファイヤー・ボールのユニゾン連打、ときに攻撃役と補助役(バフアップ・デバフなど)を分担する(メロディーとリズムの発想)などのような、多彩なスペル活用ができる点に魅力を感じるのです。

 よって、パーティーの人数が4人などと少ないDnDゲームは、脳筋、ローグ、クレ様、キャスターなどと固定されてしまうから、それ自体ほんとは「うーん」なんですけどね。(4人パーティー制のDAの場合は、①メイジとクレ様の区別がない、②ローグのシーフスキルの出番がさほど頻繁に発生しない、などの理由により、DnDゲームほど制約は強くないので、ウィンとモリガンのツイン・メイジでプレイすることはよくありました)

 和製のゲーム(昔のFFTや、ディスガイヤなど日本一ソフト系が頭に浮かんだ)を遊ぶあちらの人たちから、「どうして男性メイジはぼろぼろのローブ着た白髪のじじいなのに、女性メイジはみな若くて露出が(それと胸も尻も(笑))大きいんだ?!」と、また島国が性差別しているんじゃないかなんて、よく難癖つけられたりしますが、それこそDnDでいうウィズとソークの印象の違いを的確に表現していると思いますけどね。島国の場合、後者は「ウィッチ」、魔女のイメージなんですが、あっちのウィッチは鼻のでかいばあさん(島国のやまんば)なので、やっぱ違いがありますねえ。もっとも最近の島国では、魔法使いはみな「魔法少女」になっちゃったのかな?(笑)

2016年4月20日 (水)

The Revenant / The Hateful Eight

 噂の"The Revenant"(2015)を機内で観てみました。
 とにかく、風景の描き方が素晴らしいですねえ、白人がネイティヴから奪い取ったアメリカ大陸の風景ですが。
 監督はメキシコの人らしく、私もBDは入手したもののまだ観ていない"Biutiful"(2010)も彼の作品だそうです。また最近では"Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)"(2014)が評判をとってました。

 もともと、この開拓時代のアメリカものは好きなのですが、この美しくも過酷な風景のロケは大部分カナダで、メキシコ、アルゼンチンも一部含まれているとか。私も、USシアトル付近のオリンピック半島を占める原生林、またイエローストーン公園や、カナダのブリティッシュ・コロンビアとアルバータの州境のカナディアン・ロッキーで、狩りをして日々生計を立てていた頃を思い出しました(いつだよ、つか誰だよ)。

 激しいバトル・シーンも冒頭にあるだけで、時間も短かったのですが、なかなかの迫力です。マスケット銃や先ごめライフル銃対弓矢の戦いだったりするのですが、矢の音がとにかく凶悪でした。

 俳優についていえば、ネイティヴ以外に女性は誰も出てこないのも、フロンティアの史実どおりでしょう。
 キャスティングも演技も素晴らしいです。特にやっぱり、トム・ハーディー。それ以外の開拓民役も、きっとほんとにこんな人たちがいたんだろうなと思わせる、リアリティ十分のメンツです。
 まあ、デカプリオに触れないのは不自然なので触れますが、オスカーはお手盛り、えこひいき、箔をつけるためにまだもらっていない著名俳優が順番にもらうことになってたのでしょうね。彼のどこの「演技」が優れているのか、私にはさっぱりわかりませんでした。逆にセリフがほとんどないから、ぼろが出なかったとか?
(音楽は坂本龍一がクレジットされてますが、どこかで何か鳴ってたっけ?)

 そして白人アメリカンのじいさんが大多数を占めるアカデミーの恨みを買わないように、「悪者」はだいたいが「ガイジン」。ブリティッシュ、フレンチ、さらに敵役は名前がフィッツジェラルドいうくらいなのでアイリッシュ移民。一方で主人公はとあるネイティヴの民族の女性との間に息子を授かり、現地語も流暢に話すという設定。
 つまり、「アメリカン」は悪いことはしていないっていう発想に貫かれていて、アイリッシュだってフロンティア移民なんだからアメリカンじゃないのか、なんてことは気にしてはいけないのだ。

 物語自体は「サヴァイヴァル劇かつ復讐譚」でどうってことないのですが、このフロンティア移民という集団は、とにかく欧州から「遅れて」新大陸にやってきた一団だってことを知っていると、若干味わいが違うのかもしれません。

 事実、アイリッシュが大挙して新大陸に押し寄せたとき、東海岸は先に入植していた者たちに完全に牛耳られていたため、入り込む隙間もなく、新参者として虐げられるばかりなので、仕方なく(白人が)誰もいない未踏の西へ西へと、追い立てられるように逃げて行ったわけです。作中では、野生の動物を狩ってその皮を商品として出荷する設定ですし、フレンチの連中もすぐそばを牛耳っているようなので、やはり今のカナダとの国境沿いとか、そこらへんが舞台でしょうね。
(と思っていたら、作中登場するネイティヴのアリカラ族は実在していた部族で、ミズーリ河沿いに住んでいたというから、今でいうサウスダコタとノースダコタあたりになる。原作小説では、ノース・ダコタとモンタナが舞台というから、当たらずとも遠からずでした)

 厳寒の地で、暴力がそのまま法であり、生き残ること自体に危険を伴う世界。日々の暮らしもとてつもなく辛い。先に書いたとおり、そんなところに女性が好き好んでやってくるはずはないのです。フロンティアの男性は、結婚もせず、子供も持たず、ただ独身のまま死んでいった時代が続いたのでした。

 実際、ネイティヴの女性を娶って一子を授かった主人公は、祝福されるどころかそのため他から妬まれている(もちろん、ネイティヴと白人の「混血」である息子も、一部から差別の対象となっている)。また主人公は、かつてその息子を殺害しようとした軍の士官を逆に射殺したことがあり、フロンティアの隊長からさえ、曇りのない信頼を得ているとは言えない。

 一方でその隊長は、西方での過酷で孤独な暮らしに明け暮れているうちに、東部に残してきた愛妻の顔が、もはや思い出せなくなっていることに気がついて愕然とする。アメリカン・ミソジニー(American misogyny; misogynyは「女嫌い」)は、家父長制由来のただの性差別ではなく、こういうUS独特の歴史と風土が培ってきた、一種の症候であることがわかるのである。

 "The Hateful Eight"(2015)は、デカプリオが悪役として登場した(オスカーは取り逃がした)"Django Unchained"(2012)に続く、それとモチーフをかなり共有している、タランティーノの「密室アクション・ミステリー」。島国では公開済みだったようです。

 タランティーノ監督作品の8番目だそうだが、なんかもう少し多く撮ってたような気がする。数え方が違うのかな。

 これは好きだなあ。タランティーノは、ここのところとても好調のようです。
 監督お気に入りの主演サミュエル・ジャクソン(バウンティー・ハンター)がいつものように臭い芝居であれですけど、ここでの注目は、やっぱもう一人のバウンティーハンター役のカート・ラッセルでしょう。

 そして調べてみると、この映画の着想は、かのジョン・カーペンターの隠れた大傑作、"The Thing"(1982)から得たのだそうだ。そちらはカート・ラッセルが主演。
 面白さの秘訣は、そこにあったんですね。言われてみれば、時代背景もプロットもまるで違うにも関わらず、つくりはとても似ているのである。

 こちらの映画も、冒頭シーンは美しい雪山の、だが寂れた街道沿いからはじまる(US上映開始に、ちょうどクリスマス時期を狙ったのもそのためかもしれない)。

 時代は南北戦争のすぐ後、舞台は激しい吹雪に見舞われたワイオミングの山中で、唯一風雪をしのげる雑貨商の店(haberdashery)。吹雪をやり過ごすため、そこにやってきた風変りな8名(実際は駅馬車の御者も含めて9名)が、それぞれの「素性」と「意図」に対して疑心暗鬼になっていく。("The Thing"との共通点おわかりだろうか。「疑心暗鬼」である)。

 ①「生死に係らず」指名手配された悪党であっても、必ず生け捕りにして絞首刑の執行人に引き渡すのがモットーの「吊るし屋」バウンティー・ハンター(ラッセル)。②彼と手錠でつながれているのが、処刑地の街レッドロックまで連行途中のお尋ね者、凶悪殺人犯の女。
 「吊るし屋」のチャーターした駅馬車に、たまたま道中で同乗することになったふたりは、③元北軍士官の黒人バウンティー・ハンター(ジャクソン、レッドロックで懸賞金を回収するつもりのお尋ね者三名の亡骸つき)と、④任地レッドロックに赴く途中の新任保安官(元南軍の愚連隊出身)。店を賄うのは、⑤店の主人夫妻の留守中をあずかる番頭役のメキシカン。そして「吊るし屋」たちの駅馬車が到着したときには、すでに、⑥女が連行される予定のレッドロックの死刑執行人、⑦久しぶりに母親に会うためレッドロックに里帰り中のカウボーイ、そして⑧レッドロックで行方不明となった息子を探す元南軍の将軍、が逗留していた。(前述のとおり、その他に「吊るし屋」がチャーターした駅馬車の御者がいる)

 自分以外誰も信じない「吊るし屋」は、この中に女を救い出しに来た仲間がいるのではないか、と疑いはじめる。
 外は猛吹雪のため、建物から出ていく者も、新たに辿り着く者もいない。やがて黒人バウンティー・ハンターと元将軍の間に、おぞましくも奇遇な関係があることが判明していく。

 こちらの映画こそ、殺人犯の女がことあるごとに虐待されることから、アメリカン・ミソジニーの恰好の例ではないか、とみなす人も多いだろう。また、北軍士官出身で、エイブラハム・リンカン大統領本人とも親交があったというふれこみの、ジャクソン扮するバウンティ・ハンターがギラギラする見せパイとなっており、当たり前のように黒人蔑視が描かれている。

 それらがあいまって、現代社会における「女性差別」と「人種差別」に対する問題提起などという、一般受けするネタを扱ったのではないかと考えると、これはもうタランティーノの鮮やかなミスディレクションに、ものの見事にひっかかったということになるだろう。実際には、(ネタバレを避けるため詳しくは伏せるが)まったく見当違い、100%そうではないのだ。

 そしてそうではないから、インテリ気取りのスノッブなあちらの一部レヴュアーは「不満」で、「出来損ないの映画」という評を下しているのであろう。たしかに君ら向けの映画ではないな。
 つか、そんな陳腐なネタやったら、タランティーノ映画を楽しみにしているファンが、みな怒り出すでしょう。

 それぞれキャスティングも良く、タランティーノ作品特有の、シリアスなアメコミチックなノリの演技も面白い。もちろんヴァイオレンスも、たちの悪いジョークも、いつもどおりてんこ盛り。オスカーの音楽部門はこちらの作品のエンニコ・モリコーネがとった。マカロニ(USでは「スパゲティ」)ウエスタンのサントラの重鎮ではあっても、今やよぼよぼのおじいちゃんをあえて起用した、タランティーノのウエスタン愛が痛々しくも微笑ましい(笑)。

 アイデア一発勝負なのに、長丁場(デジタル版167分)も飽きさせず最後まで見せてくれるのはさすが。なおUSで上映された70ミリのオリジナル版は187分、ほぼ三時間だそうだ。これはBDを手に入れないといけない。
 やっぱタランティーノ、芯に当たるとホームランですわ。

2016年4月19日 (火)

【BG1.5】Caelar Argent

 考え直してみるに、バルダーズ・ゲートで同行を拒んだコンパニオンたち。いずれ後から出てくるのかもしれませんね。

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 フードの男。クルセードの首領、ケイラーの元にも訪れていた。

 もう明らかに、BG2との繋がりを示しているのでしょう。
 主人公と同様に、ケイラーもバールスポーンとの噂がある。

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 ちなみに六人目のコンパニオンは、コーウィン。

 バルダーズ・ゲートの街中含め、ずっと主人公たちの道案内をしてきたフレイミング・フィストの士官だ。ファイターといっても、彼女はアーチャーで、前列は当面ミンスクと主人公のふたりで担うことになる。 

 休息中の本隊に先行して、北方の偵察に向かうパーティー。

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 すれちがったのは、ぶつぶつ呟いているレッド・ウィザード。

 エドウィンすね。シカトする手もあったけど、きっとコンパニオン候補だろう。
 案の定、すんなりと同行を許諾する。

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 つってもパーティーは満杯。 

 メイジとしてはすでにダイナヘアがいる。
 ツイン・メイジも非常に楽しいのだが、ここは先発メンバーでしばらく進めよう。
 エドウィンには、おって沙汰あるまで、キャンプに戻っているよう命じる。

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 ちょっと変わり種のゴブリン♀もコンパニオンに。

 EEに登場したのかどうか、プレイしていない私はわからない。
 同じく、交代時期まで待機させておく。 

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 サイドクエストには、派手なバトルもあったり。

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 お約束の、点在する石碑探しもあったり。

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 これも定番。

 ドワが鉱山で何かやばいものを掘り当ててしまったというクエスト。

 このマップだけでも他にいくつかあり、ひとつひとつは「昔どこかで見た」クエストですが、まあ懐かしさも手伝って、さほど「お遣い感」は感じなくて済む。

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 全体マップには多少工夫が施されているが、まだ少し不便な感じだ。

 北へ北へと進むと、大きな石づくりの橋の手前でバリケードにぶち当たる。

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 クルセードの立哨が、主人公たちが乗りこんできたことを告げる。

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 パニクったメイジが、詠唱をはじめる?!

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 やっぱ古いインフィニティ・エンジンなんで、表現はこれが限界か(笑)。

 石づくりの橋は、クルセードが仕掛けた爆薬の爆発によって真ん中で分断される。

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 主人公一行も、クルセード側の傭兵たちもなぎ倒され。

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 退路を断たれたと見てとった傭兵隊長は、徹底抗戦を命じる。

 なんて仕事熱心な傭兵隊なんだ。ジャック・ヒギンスの小説か、はたまたギャビン・ライアルの描くガンマンか。
 ちょっと感動した。

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 言うだけあって、なかなかタフな敵。

 だが、このバトルの決着が付かないうちに。

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 橋の向こう側に、クルセードの首領ケイラー本人が駆けつける。

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 部下の反対を押し切って、「バールスポーン」の主人公に呼びかけるケイラー。

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 ケイラーと直接談判できる、唯一の機会かもしれない。

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 休戦。ケイラーとの談判に単身赴きます。

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「自分たちふたりの目的は同じだ。仲間になれ」

 バルダーズ・ゲートに戻り、評議会に矛を収めるよう伝えよ。

 まあ、よくあるパターンですねえ。

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「ドラゴンスピアにまつわる二つの戦いで多くの命が喪われた」

 ケイラーに付き従うのはそうして家族を喪った者たち。
 魂は地獄(ナイン・ヘルズ)を彷徨っている。自分はそれを取り戻す。

 地獄にまでクルセードの軍勢を進めるというのか?  

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「貴様には殺戮の神バールの血が、自分には正義と救済の血が流れている」

(つまり、ケイラ―はバールスポーンではないということなのだろうか?)  

 これまで、バールの名の元にどれだけ多くの血が流されてきたのか? 今度はその逆の行いをなすことが、貴様にとって贖罪だとは思わないのか。
 
 それを言うなら、バルダーズ・ゲートの窮状を見るがよい。お前のクルセードとやらが生み出した民の惨状を見るがよい。

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 同盟交渉は決裂。

 ならばドラゴンスピア城まで来い。だがそこで敢えて敵として会いまみえる必要はない。それまでに、考えを改めるがよい。

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 立ち去るケイラーと、その取り巻き、身辺警護の者たち。

 続きはまた、この週末くらいに!

2016年4月18日 (月)

【BG1.5】Recruitment Drive

 とりあえず、プレイを進めたところまではなんとか。

 メインクエストはともかく、サブクエストは、いつもの「取ってこい、持っていけ」のお遣いクエスト、フェッチ・クエストがほとんどなのはしょうがないですね。
 「バルダーズ・ゲートの英雄」なんぞと持ち上げられても、結局は街の人のお遣いばかりやらされる。

 初見プレイでパラディンを選ぶのは、DnDパラディン命ってこともありますが(他のゲームのなんちゃってパラディンは選ばない)、選択肢を簡単に選べるから。ローフルでグッドな選択肢ってのはわかりやすいじゃないですか。
 そしてBGに限らず、BioWareゲーの選択肢は、一番上が「優等生」、大抵フレンドリーでお行儀が良いもの、MEですとパラゴンチックなものになっている。

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 だから、ちゃんと読まずに一番上を選んじゃう。

 二番目の選択肢まで読んどけば、「てめえ、人の懐に手入れてんじゃねえ!」なので、このふらふら近づいてきた誰か知らないばばあが、実はスリであることが予想できたのだ。
 時すでに遅し。街人から金貸しに返すよう頼まれた金貨の袋をすられてしまった・・・。
 んー、リロード(笑)。

 常連と難民で騒然としている酒場に入ると、噂通りにおりました。

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 バードのギャリック君。

 何周やったかわからないくらい数多い私のBGプレイスルーでは、いつも一番最初の頃に出会ったのだが、正直いつも影が薄かった。パーティーを共にした経験もごくわずか。

 今回、ついてくると言われたらどうしよう。バードはいらんかなあ、と思いっきりクラス差別してたのだが、色々事情が(色ごと、情事の事情が)あってついてこれないんだとさ。
 ちょっとほっとした・・・。

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 シナリオ・ライターも同意見のようだ(笑)。

ジャーナルには、「幸か不幸か、いやおそらく『幸』だろうが、バードの彼は酒場の女主人にぞっこんで、パーティーには参加したくないようだ」てなことが書いてある。
 BGのわびさびまで把握している、なかなか、いい感じのライティングです。

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 二階に登ると、例のローグ(もとい、シーフ)のサファナたんが、ストーカーらしき野郎を追い払っている。

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「おいらがイタチで、かつ、ヘビだって? 意味わからん」

 ストーカー呼ばわりされていたのは、こちらもシーフのコーラン。 
 このシーフふたり、ルパンと不二子じゃないけど、くっついてみたり離れたり、とにかく忙しい。
 ここも、シーフ枠はひとりでいいよな、二人来たら選べるんだろうか、とびくびくしたが、振られちゃったコーランは涙をこらえつつ、とっとと出て行ってしまう。サファナ一択かな。

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 新鮮な空気と、銭の匂いがするなら、ほいほいついてくる。
 
 ある意味、いい女(笑)。

 あとふたり、前列(ファイター系)と、ヒーラー。例のジャヘイラと旦那かなあ? 

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 この頭のいかれたノームは誰だっけ。

 ティアクス。いたなあ。あまり覚えてないけど。一応クレリックとシーフのデュアルクラス。
 これもついて来たらやだなあ。
 復讐すべき相手が沢山いるので忙しい。ついて来ないそうだ(笑)。

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 EEのコンテンツはプレイしていないので、彼のことは知らない。

 さすがに知らないのがついてきたら嫌だなあ。
 シナリオ・ライターもおわかりのようで、彼も「ブラザーズのため喪に服している」ので同行はパス。ブラザースつうことはモンクかしら。
 いきなりプレイしていないコンテンツの一部ネタバレされてしまったかもしれない(笑)。

 さて、噂に従って巡回したけど、メンツは自分いれて四人しか集まらなかった・・・。
 主人公のアライメントとか、性別とか、コンパニオン選択に関係あるのかもしれないが、直感的には最初からこの三人で決まりでしょうね。オープニング・シークエンスにもいたわけだし。

 あとはどこかでジャヘイラと旦那に出くわすってことなのかな?
 道中、お遣いクエストの流れで、派手なバトルもいくつかありましたが省略。
 公爵邸に戻って一晩過ごせば、旅立ちになるという。 

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 公爵邸に戻ると、フードを被った謎の人物が、謎めいた警句を伝えにきた。

 そもそもなんで、この厳戒であるべき公爵邸に入り込んでいるのだろうか?
 そしてやたらと事情通。
 まあ、ありきたり、よくある「狂言回し」的な登場人物ですかね。
 メタ的に考えて、BG2とのリンクを象徴しているのかな? これ以上言うのは野暮か。

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 治療の甲斐あって、イモエンは立ち上がれるようになっていた。

 だが、主人公との同行は遠慮すると。
 シーフだった彼女は、メイジとの「デュアルクラス」を目指して修行中の身。
 (BGではThief、BGIIでは、Thief/Mageであったことの裏付けをとっているらしい)
 怪我の回復も十分ではないので、ここで主人公たちの武運を祈ることにしたとか。

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 翌朝の旅立ちに備えて就寝。だが今度はスキー嬢に叩き起こされる。

 どうやら、父親に無断でフレイミング・フィストの兵士として遠征に潜り込んだらしい。
 「パパには内緒よ!」だって。

 個人的にわくわくする展開になってきました(笑)。
 予想どおり、超めんどくさい、とんでもないことやらかしてくれるでしょう。 

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 だが、残念ながらパラディンに「内緒」はない。「正直」こそ美徳。

 出立の前に、父親であるエンター・シルヴァーシールドのおっさんに打ち明ける。
 すると、娘の奇行はとっくにご存知、読み筋どおりだったという。
 無鉄砲な娘だが、その身の安全を確保する算段はつけた。
 むしろ主人公を「手本」(ロールモデル)として、娘がなにか学び取ることを期待すると。  

 昨今(いつだよ)稀に見る、えー父親じゃないですか! 可愛い娘には旅をさせよ。
 ちょっと感動した。
 でも親の心子知らず。娘がやっぱり、めちゃくちゃやらかすことも期待(笑)。 

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 正門から出ると、モブシーンがさらにすごいことに。

 そして、ちらりと見えた名前は、ヴィコニア? 

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 そうか、そういうことか!

 さくっと、パーティーに参加します。

 結局、少年ジャンプの連載コミックじゃないが、ファンの「人気投票」順にメンツを選んでるわけね。
 ドラウ・クレリック。BG/BGIIでも最も人気の女性キャラのひとり。

 これで、ジャヘイラと旦那の目はとりあえずなくなった。ふたりは必ずセットで参加するはずだから。
 あと一人は誰だろう?

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 インフィニティ・エンジン、この処理で悲鳴をあげてませんか?(笑)

 まさかマーチングのシーンまでやってしまうとは・・・。
 Siege of Dragonspear、あなどれないな。 

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 章立ては、BGから連続してるんですね。

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 疲れてきたんで、この辺で。

 なんとか、あと少し進めておきたいところですが。

シーフとローグ

  DnDのヴィデオゲーム、一番やりこんだのはDDO含め、3.xルール準拠のものなんで、あと年のせいもあって色々間違えてましたね。

(追加とお詫び)ごめんなさい、ウィザード(Wizard))も3.xからの登場だった・・・。2.0ではメイジ(Mage)。もうこれ以上言い訳はみっともないので、適宜読みかえて下さい。(追加とお詫び終わり)

 ADnD2.0に「ローグ」(Rogue)クラスはない。クラスとしては「シーフ」(Thief)である。
 3.xから「ローグ」というクラスができて、「シーフ」がなくなった。
 記事で混同している部分あったので、修正しておきました。

 シーフは単純に「盗賊」という意味。「盗人」でも「泥棒」でも、ようは同じこと。

 一方、ローグという言葉は、実は意味が多彩なので非常に訳が難しく、私は脳内で「木枯し紋次郎」とすぐ置き換えて考えてしまう。彼はローグに違いないが、ではローグの全てを彼が体現しているかというと、これは違う。

 ルパン三世一味は本職シーフでもあり、でもやっぱ(世捨て人的な意味で)ローグでもある。ローグがシーフを包含するかというと、真っ当な職業シーフ?つうのもありそうなので、そうでもないかな。今だと政府お抱えのプロ・ハッカーとか? でもITの天才たちは、このんでウィザード(wizards)、コンピューター・ウィズ、「魔法使い」と名乗りたがりますね。

 ローグの訳は本当にいくつもあって、「ごろつき」(「破落戸」と書く)でもあり、「ならず者」、「渡世人」、「無頼(漢)」、「詐欺師・ペテン師」、(組織から勝手に足抜けした)「はぐれ者」、忍者なら「抜け忍」。
 MEシリーズでは、"rogue SPECTREs"とか出てきませんでしたっけ。勝手に組織から離れた「はぐれスペクター」ですよね。つまり抜け忍ですね。
 たとえばTVや映画のミッション・インポッシブル・シリーズなどでも、お国から裏切られた主人公たちは、ローグ・エージェントと呼ばれることがある。正確には「その存在や生死を含め、当局(国家)が一切関知しないことになった」"disavowed"、「ディサヴァウド」と呼ばれるのですが。(よく考えたら、"Mission: Impossible - Rogue Nation"(2015)という映画までありました)

 そして「浪人」は、"ronin"が島国映画(つうかクロサワ、ミフネ)のおかげで晴れて英語や仏語として認められたけど、要は"rogue warriors"のことだ。"rogue samurai"と言っちゃうと、「侍」には「さぶらう」、仕える、付き従うの意味があるから、形容矛盾になっちゃうんですね。(同じように、盗賊組合(the thief guild)はありえても、ローグ・ギルドなんつうものは本当はあり得ません。「一匹狼組合」がありえないように) 

 よって「七人の侍」では、野武士もローグ・ウォーリアーズ、かたや村を防衛する「サムライ」たちもローグ・ウォーリアーズ。同類の戦いになっちゃうんです。結局は題名が英語で"Seven Samurai"(1954)だし、浪人は苦し紛れに"unemployed samurai"とか"fallen samurai"とかやっている。野武士はもういきなり"bandits"。野盗です。間違いじゃないけど、やつらは、かなり腕のたつ元サムライに違いないでしょうにね。「野武士」っていうくらいだから。
 ちなみに映画の「浪人」のほうでは、刀で斬られて死ぬ人はいないんですね。みな鉄砲で撃たれたことが致命傷になるんです。「達人」衆ですから、剣で負けちゃいけないわけだ。

 話を戻すと、これも前に書いた通り、DnD「マルチクラス」全盛期への誘導の結果でしょう。シーフはただ盗賊稼業(鍵開け、罠解除など)だけやってればよかった時代と異なり、マルチクラスになったら、一部シーフの能力を有するキャラクターがたくさん生まれたのです。

 実はローグのレヴェル2に「イヴェージョン」(和訳「身かわし」だっけ)という、ありえない強力なフィートがあって、不意の爆発の中でもとっさに身をかわして事なきを得るなど、まるで忍者みたいに格好がいい。皆それを欲しがったのだ。よって、たとえばファイター8/ローグ2なんてキャラクターが流行った。

 ローグ10(ピュアクラス)だと、今度はインプルーヴド・イヴェージョンという、もーわけのわからないくらい、神がかり的にほぼ絶対爆発などに巻き込まれない才能(フォート)が選べる(いくつかの特別フィートの中から選択する)のだが、両者の差はあまり価値があるとは思われなかった。
 理由は、①まずそこら辺のレヴェルになると、「セーヴィング・スロー」という危険回避をチェックするために振らされるダイス(複数のサイコロね)の修正も十分にあって、普通に失敗と無縁になる。②DnDにはd20(20面)ダイ(ひとつのサイコロね)の目の素(修正なし)で「20」が出ると「致命的失敗」、強制的に失敗扱いになる。このふたつの理由で、インプルーヴド・イヴェージョンなんて飾りです説が蔓延した。

 イヴェージョンは、重い鎧を身に着けると発動しないという縛りがあるが、たとえばツー・ウエポン・ファイティング(二刀流)のファイターだと、最初から重い鎧なんてかさばって使う意味がないので、好んでローグのマルチクラスを選ぶわけだ。あと基本HPのでかさ勝負で「鎧なにそれ、うまいの?」のバーバリアン(ババン)にも有益。ちなみにモンクも両フィートがレヴェル2と9でそれぞれ手に入るのだが、ローグ・レヴェルを取るほうが(まさにシーフ・スキルなど)色々余禄があるので、はだかで素手のおっさん(んーとか半裸の女子)でしかないモンクは基本人気がない。つうか、モンクが十分に強くなるのがずーーーっと後の方なのだ。ずーーっと修行の道なのです。ストイック!
 またレンジャイもいずれイヴェージョンを覚えるのだが、これがなんとレヴェル9までお預けだ。ステルスでスポッティングするなど役割のかぶるレンジャイが、ローグを激しく嫉妬する原因でもあった。いずれイヴェージョンもらえると思うから、ローグ・マルチは(無駄になると思って)躊躇するので、レンジャイの恨みつらみは、なおたちが悪い。

 ついでに蛇足も書いちゃうと、かつてのDnDは、一言でいって「古代の金銀財宝が詰まった宝箱とか、恐るべき真実が秘められた謎などが埋まっているダンジョンの深い奥底まで、貴重な専門職(シーフ、ウィズ(すまん、2.0ではメイジ、以下修正)など)を殺さずに連れて行くため、壁役の脳筋さんたち(ファイターとかババンとか)と治療役のお医者さん(クレリック(クレ様))が必死に頑張るゲーム」であったのだ。嘘じゃない。

 古代の金銀財宝を守る罠や仕掛けはシーフ以外にはどもこもならんし、古のエニグマは大抵複雑な呪術や結界で守られているので、めっちゃ頭のいいメイジでなければ解明できない。でもそれら専門職はとても華奢でひ弱なので、ちょっと斬られたらすぐ死んじゃう。レヴェルの低いメイジなどはHP4とかだから、石にけっつまずいて転んだだけで死んじゃう。

 がたいのいいマニュアル・レイバー(肉体労働)の兄さん姐さんたちが、文字通りボディガードとして回りを守り、スキルド・レイバー(知的職業)の皆さまを、無事目的地まで送り届けるというのが目的だったのです。差別ゲーです。格差ゲーです。

 そしてレヴェルの高いメイジ/ウィザードは、強烈なスペルをばっかんばっかん撃ちまくるようになって、文字通り「化け物」になる。"Wizards are supposed to be sick." 気持ち悪い「化け物」にならないといけない。そうじゃないとダンジョンの奥底に巣食う同じくらい気持ち悪いリッチ(高レヴェル・メイジ/ウィズのアンデッド・なれの果て)と対等に戦えません。

 ま、それじゃあナース役のクレ様なんて、包帯巻くだけで何一つ面白くないから、だーれもやりたがらないわけだし(MMOでヒールボット扱いされた人ならわかるでしょう)、ファイターだって武器振り回すだけでぜんぜん単調で面白くない。

 それはつまらんよねということで、DnDは徐々に進化してきたって寸法なんです。クレ様なんぞ、前列でメイスやらウォーハマーやら振り回して戦えるようにフルプレートもオッケーになり、ウィズ並のスペルも一部ボーナスでもらえるようになり、はてはバトクレ(バトル・クレリック)なんつう、てめえの傷しか治療しませんけど的な、聖職者にあるまじきセルフィッシュな坊主も認められるようになったり。ファイターはウィズくらい複雑なフィート体系を持たされて、レヴェルアップのときは他のどのクラスよりもフィート選択に悩みまくって嬉しい悲鳴をあげるようになったり。

 で、あまりに複雑になりすぎたのがDnD3.xで、お子ちゃまたちが寄りつかなくなってやばいとなって、あとMMOとかカードゲームなど流行にもおされて、4.0で一気に簡素化し、そしたら昔からのファンから批判を浴びて、5.0で多少揺り戻した(らしい)。最近そんなに詳しくルールを追跡してないので、だいぶ予想もはいってます。 

 ええと、"Siege of Dragonspear"の話につなげようとしたのだが、思ひ出が美しすぎて、話が過ぎました。またしても出張なので、プレイしたところまで出張前になんとか紹介しておきます・・・。(最近そればっかだ)

アニメはおいておいて

 いちいちつっこむのも大人げないのですが。
 そう思ってもつっこみたくなるくらい、この記事はひどい。

http://www.sankei.com/premium/news/160416/prm1604160010-n1.html

 以下引用。
"こうしてみると、日本映画はテレビ局製作の作品とアニメばかりがヒットしていることが分かる。特に「テレビ局映画」は自局での豊富な宣伝力を武器に、今や日本の映画界を牽引している感さえある。ただ、そのことによる弊害も問題視されている。"
 引用終わり。

どうやらテレビ局制作作品の「うすっぺらさ」を批判したいようだが、その是非は不肖私が云々するものでも、つもりもない(つうか、忙しいので観てません)が、すみません、「アニメ」の話はどこ行った?

 書き手はとある「試写会で」“映画なんだからセリフじゃなくて映像で見せてよ”と”心の中で毒づいた”そうだが、そこは正論だとしても、ほとんどのアニメはセリフなどに頼らず、絵でみせようとしているのですが? もちろん例外もあるが、アニメという手段の性格上、良質な作品ほどそうである。
 
 記事にもあるように、この島国の毎年の興業成績のトップ作品には和製アニメが含まれているのがふつうだ。しかも、ディスニーのしょーもない舶来アニメでさえも許容して楽しむ、広い心の民がここには多く住んでいる。
 それなのにどうしてこの議論が「アニメはおいておいて」になるのか、不思議でしょうがない。

 そのくせ、結局はアニメ作家として評価の高いMr.Annoが担ぎ出された「シン・ゴジラ」のお手盛り、提灯記事であることが最後に判明するわけで、がっかりするのを通り越して、こちらこそが書き手への憎悪すら覚える始末だ。

「このままではハリウッドに負けちゃう、そのうち(資金力のある)大陸の作品にも負けちゃう!」という、出ましたいつもの「英会話やらないと世界で負けちゃう!」とかいうのと同根の「脅迫・恫喝」ネタ、「愚民啓蒙」ネタだと笑って済ませれば大人なんだろうが、どうにも昨今のそういう「恐怖の衝動」ネタを垂れ流すくだらない連中を代表しているようで、おっさんだが大して「大人」ではないこっちにすれば、腹立たしさもひとしおだ。

 ぐろーばりぜーしょん、わーるど・でふぁくと・すたんだーどなどが「善なるもの」だと頭っから信じて疑わないところも、いちいち指摘したくないくらい陳腐というか、はっきりいってバカ。

 じゃあなんだ、実際に「シン・ゴジラ」が当たったとしたら、「ほらみろ、ものどもあとに続けえっ!」とか旗を振るつもりか?
 結局、まともに作品を仕上げて金儲けができる、アニメ作家を起用しろってことか? そんなこといったら、邦画が全部押井さん監督作品になっちまうぞ。まあ、半分以上は途中で飽きて投げ出して、他人任せにするだろうから、実害はなさそうだが。

 そういえば思い出した。Mr.Annoもこんなことしてないで、次のヱヴァ早くしろよ!(まあ、リハビリの一環なのはわかるけどね)。
 キャメロンのマネして、「やっぱあと三部作いるわ」とかなっても、ぜんぜん許す。つか、いっそそうして(笑)

2016年4月17日 (日)

【BG1.5】Siege of Dragonspear

 "Siege of Dragonspear"。認めざるを得まい。まだ序章を過ぎたあたりだと思うが、これはなかなかの出来栄えである。
 もちろん、土台は腐っても鯛、いくらロートルのぽんこつになったと言っても、かつて一世を風靡したインフィニティ・エンジンですから、システム回りについて不安は少ない(だからといって、チューンナップ、改良を加えていることもあり、バグがないわけではない)。
 
 GameSpotが8/10と(エキスパンションにしては)珍しく高得点をつけていたが、私も最後までプレイしたら、ベース7点、えこひいき1点で8点あたりの評価くらいが予想される。
 判官贔屓ではないが、やはり懐かしのBGキャラクターが多く登場するところがポイント高い。むしろBeamdogはあまり信用していない。土台(インフラストラクチャー、エンジン)が堅固であって、その上に良質のシナリオを載せればなんとかなるってことだ。
 グラフィックは元より、声優さえもオリジナルBGの人を集めているのだ。

 そのとおりシナリオもソリッドで、GameSpotのレヴューにもあったように一本道の批判はありそうだが、台詞のワーディングは、かなりクオリティが高い感じです。
 そしてある程度は、オリジナルBGの台詞の「オフビート」感、ちょっとずれたノリの笑いも再現されている。さすがにあの域までには達してないのですが。

7304
 冒頭は、BGのエンディングから直結するミニクエスト。

 ぶっちゃけるとこれは、あのBGIIエンディングから"Throne of Bhaal"に繋がるときと似たような感じである。  

7305
 Baldur's Gateに戻り、デューカル・パレス(公爵邸)で寝ていると、深夜イモエンに叩き起こされる。

 邸内が騒然としている。

7307
 イモエン、ピーンチ!

 アサシン集団に狙撃されるイモエン。
 一体何度目でしょうか。彼女が主人公の身代わりで悲惨な目に会うことは。

 なんとかアサシンどもを撃退するが、毒矢を浴びたイモエンは昏睡状態・・・。

7308_2
 ところで、ADnDのレヴェルアップは、本当に面白くない。

7309_2
 クラスとレヴェルによっては、自分で選択できることは何も起きません。

 今回はほんとに何にも起きなかった。

7310
 公爵邸へのアサシン集団の侵入は大規模だった。

 北方でクルセードの動きを先導している女戦士、カリスマティック・リーダー、ケイラー・アージェント(Caelar Argent)の差し金に違いない。

 急きょ集まったメンバーは、ベルト公爵、エンター・シルヴァーシールド、リイア・ジャナス、エルタン公爵(フレイミング・フィスト)の四名。バルダーズ・ゲートのカウンシル、四人評議会メンバーだ。間違っても四本指ではない。

 といっても、私も今色々調べて書いているだけだ。オリジナルBGでそこまで詳しく説明はされてなかったはずだし、この中には登場してない人だっている。

7311
 例えば、このスキー嬢のパパである、エンター・シルヴァーシールド。

 オリジナルには一切登場していないはず。
 オリジナルBGのスキー嬢は、「めんどくせえ令嬢」以外の何者でもなかったが、今回は何故か、きっととんでもないことをやらかしてくれるのではないかと、わくわくしてしまう。 
 ジャーナルの彼女に対する評が素晴らしい。「他者の苦悩に対する呆れるほどの非人情、無神経ぶり」("remarkable callousness to others' suffering")というのだから、「ジ・お嬢様」キャラということだろう。
 そういうのに期待するのって、なんかこっちが年取ったせいかなあ・・・。何といっても、オリジナルをプレイしてから18年以上も経ってますからね・・・。

7312
 ロートルのエンジンでもチューンすればここまでできる。

 今回は、バルダーズ・ゲートのモブシーンが、これでもかってくらい出てきます。
 これは意図的ですね。 

 ケイラーの煽動によるクルセードにより、生家や家族、あるいは職をなくした多数の難民が、ここバルダーズ・ゲートに押し寄せてきている。
 Neverwinter Nightsの冒頭の難民騒ぎを彷彿とさせます。

 歴史を紐解いてみると、戦乱に伴う難民騒動は今にはじまったことではなく、欧州ではごく当たり前の風景なのであった。
 (ロシア、東欧、中東などを含めた)周辺地域で騒乱が起きれば、必ず欧州が難民騒ぎに巻き込まれる。島国民には決して理解できない歴史的真実だ。

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 バルダーズ・ゲートで巡回できる場所は少ないですが。
 
 それぞれに、古い仲間(コンパニオン)がいるとの噂。

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 ここもモブシーンが強調されている。

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 ちょうど都合よく、街中でつっかかってきたごろつきのバカがいた。

 戦闘がはじまったおかげで、一般庶民も含めたキャラクターがどのくらいいるのか、足元の色付きリングで一目瞭然です。なお、ごろつきどもは、むろん瞬殺です。 

7316
 宿には馴染みのメンツが逗留しておりました。

 そうです。ダイナヘアとミンスク・・・・。

 と、ブー。
 ピキーーーッ。

四本の指

 キャメロン、5年以上なにしとったん? という気持ち以外はさっぱり浮かんできませんが、映画"Avatar"(2009)の続編が、Mr.Annoのヱヴァが当初3作の計画から(今のところ)4作になったのと似たような感じで、「残り3作のつもりが収まりつかないので4作に増やします!」とのこと。(仮称)Avatar 2は2018年クリスマス、以降、2020年、2022年、そして2023年にリリース予定とか。

 それについては、なんの感動もなく、「そうなんだー。ターミネーターとアヴァターで老後の生活資金でも作るんだー」と思うだけですが、下の日本語の記事を読んでぶっとんだ。

http://news.mynavi.jp/news/2016/04/16/075/

(以下、引用)

キャメロン監督はさらに「世界で4本の指に入る素晴らしい脚本家、そしてデザイナーたちと『アバター』制作に向けて動いています」と話し(後略)

(引用終わり)

 「4本の指」。なんすか、それ?

 英語では"fingers"といえば、片手で親指を除く4本で、親指は特に"thumb"(片足の親指なら"toe")というから?

 「フィンガー5」は、片手の指を言っているのなら間違いである。(別に人間には、両手で8本の"fingers"があるから、そのうち任意の5本を選んだと抗弁すれば、できなくはない)
 どうしてもまとめたいときは"digit"という言葉を用いるそうだが、実際聞いたことはない。だから「ディジット5」なら、クレジットカードの番号下5桁とか、全然違う意味にとられるかもしれない。

 それを言ってしまうと、先日お亡くなりになった、かの望月三起也先生の「ワイルド7」に登場する、シカゴの殺し屋グループ「五本指」もまた、英語では「間違い」ということになるのでしょうね・・・。ただし、作中ではグループのうち一人が、直前の仕事で重傷を負って入院中であり、実際にワイルドの飛葉ちゃんたちと対決するのは4人でした。それでも雇い主に対しては、入院中の仲間の分を含めた5人分のギャラを要求するのです。
(そして先生にしては珍しく、この伏線はきちんと後で回収されるのでした)
 でも、それをいっちゃあワイルドだって、予算定数7人を満たしていた時代ってのは、そんなに長くなく、大抵は1、2名欠けていた。

 本題に戻ります。

 さらに、この「4本の指」。これ差別表現ではないんでしょうか? どうして一本足りないのでしょうか?
 もしかして「五本の指に入る」、「三本の指に入る」という表現があるから、「四本」も成立すると思ったのでしょうか? 
 どうやら訳出したのは、外資系のショービズサイトの日本語版らしいので、ろくでもない翻訳使ってるんだろう。少なくとも島国に長く暮らしている人ではないようだな。

 この元記事の英文はこれ。

http://edition.cnn.com/2016/04/14/entertainment/four-avatar-sequels-thr-feat/index.html

"I've been working the last couple of years with a team of four top screenwriters," he said, "to design the world of 'Avatar' going forward: The characters, the creatures, the environment, the new cultures."

 シネマトゥデイは、同じ部分を次のように訳している。言葉足らずだが意味はちゃんと通じる。(ただし、"the last couple of years"は、「ここ数年」ではなく、あくまで「ここ二年」だ。だから5年のうち3年は違うことをしていたのだ。島国人は拡大解釈を勝手にやりがちなので注意が必要)

(引用開始)
ここ数年は4人のトップの脚本家たちと共に働いてきて、キャラクター、動物、文化、環境、新しい文化といった『アバター』の世界をデザインしてきたと明かしたキャメロン監督。
(引用終わり)

http://www.cinematoday.jp/page/N0082041

 ガイジンがアニメで島国語を覚えるなんてのは、微笑ましいことだと思います。もちろんウエルカムですし、「クールジャパン」とかほざいて、予算だけガメて仕事しない役所なんかよか、よっぽど頼りになります。
 一方で、ニセ島国人がフォーニー島国語で商売してるのは許せない。特に上のような言葉が平気でマスコミに載るようになってる状況は悲惨なものがある。マスコミが悲惨な状況になって自壊していくのはウエルカムだが、島国語が「でたらめ」になるのは勘弁して欲しい。
 特段「美しい日本語」なんつうアイデオロジー(イデオロギー)に染まっているわけではないし、あれは完全にファシズムの一種だと思うのですけど。さらに「国語審議会」てのはもう一方の極端だ。
 言葉の統一ってものは、常に「富国強兵」のために行われるのである。(よって、ずっと強かったアングロサクソンは自国語をそのまま他に押し付けていれば済んだわけで、(明治の島国などのように)言葉の洗い替えなんてことは、これまであまり必要なかったのだ)
 言葉は生もので、乱れてなんぼの世界があるから、特に若者言葉なんてのはどんどん変わって行くのが普通であることはわかる。そのことを言っているのではない。ここではニセ島国人のフォーニー(いんちき)島国語のことを言っているのだ。

 ヘイトなんちゃらよりも、「フォーニー島国語」を取り締まるべきだと考えるが、どうだろうか?

2016年4月16日 (土)

【BG1.5】Triumph or death!

 ようやく落ち着いてPCの前に座ることができるようになったのですが、Fallout4の新しいDLCでも確認するかと思っていたら、なんと、BGのDLCである"Siege of Dragonspear"、GameSpotのレヴュアーの評価が8/10ですって?!

http://www.gamespot.com/reviews/baldurs-gate-siege-of-dragonspear/1900-6416408/

 あわてて読んでみたところ、んまあ、判官贔屓、お手盛り評価のきらいは多分にありますけど、少なくとも、箸にも棒にも掛からないというわけではなさそうだ。
 瞬間的にSteamで「購買」ボタンをクリック。ダウンロードがはじまっています・・・。

 インターフェイス変更等でそこら中にヘイトまき散らしているオールドスクールの皆さんがうざいですが、弊方一切気にしておりません。(Metacriticでも、大勢のヘイターの皆さんがご活躍の様子で、微笑ましい限りです)

 ダウンロードが終わったので少し覗いてみました。

 懸念されていた、BG1のエンディング・クリアは必須ではなく、DLCの冒頭で新しい主人公をロールすることができました。
(つってもあたしゃ一発目はいつもパラディンだけど)

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 そのような説明が書いてある。

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 この、いかにも危なそうなねーちゃんが出てくるらしい。

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 クルセードとか、革命とか、軍隊とか。

 "Siege of Dragonspear"。予告ムーヴィーなど眺めていると、ほんとに城塞戦をやるっぽいことがわかる。

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 最初からパラディン(キャヴァリエ)と決めているので、速攻でロール。

 チートと言われようがなんだろうが、88か89あたりが出るまで延々ロール。

 特にこの時代の(A)DnDのパラディンの場合は、STR、CON、WIS、CHAが、いずれも飛び抜けていなければはっきりいって使い物にならない。
 パラディンもファイターの一種に違いはないので、剣など武器を振るため、STRは人並み以上必要。
 基本前列なので、がたいの良さに関わるCONも必要。
 限定的にディヴァイン・スペルを用いることができるのでWISも必要。
 そして何といっても、パラディンのフィート全般を司るカリスマ、CHAが重要。

 最低でも16、(DEX10)、14、(INT10)、14、16くらいはいる。楽をしたければ18、(10)、16、(10)、16、18くらいにすべき。

 人によっては、INTは要らないからとネガティヴ修正(8で-1)にして、転用できるポイントを稼ぐのだが、個人的にそれはキライ。
 なお画面上でDEX12となっているのは、中の人がルールをDnD3.x準拠と勘違いしていたため(笑)。BGはADnD2.0準拠でした・・・。

 詳しくは省くが、ADnD2.0のアーマーは、種別ごとに「着用できるクラスに制限がある」ルール。

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 パラディンのフル・プレート・アーマー。

 説明の下のほうに、着用できないクラスが列挙されているADnD2.0以前のルールであることがわかる。

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 シーフのスタッデド・レザー。

 同じように着用できないクラスがあるが、フル・プレートよりもずっと少ない。ウィザードなどの専業スペルキャスターや、モンクなどの格闘家以外、幅広いクラスが用いることができる。
 
 DnD3.xでは、この着用制限が全廃され、代わりに種別ごとに「DEXボーナスに対するペナルティー」が課されることになった。
 DEXボーナスは、10を超えるDEX値2ごとに+1される。DEX12なら+1、DEX18なら+4。
 ただし、アーマー固有の上限値を超えることはできない。
 例えばDnD3.xのフル・プレートは一般に上限値1なので、DEXボーナス+4の(例えばローグ)が着用すると、強制的にボーナス+1扱いになってしまう(+3分はないことになる)。
 敏捷な身動きをするためには、比較的身軽な装備でなければならない、ということを表現しているのだ。
 逆に、フル・プレートの優れた点は、馬上で着用することを前提とした動きやすさにある。よって他のヘヴィー・アーマーがDEXボーナス0であるのとは異なり、DEXボーナス1が許される。そのためフル・プレートを着用するファイター、パラディンなど戦闘で前列に立つ者は、ボーナス+1を無駄にしないように、DEX12まであげるのが常道になっているのだ。

 どうしてそういう修正になったかというと、DnD3.xでは、一人のキャラクターが複数のクラスを同時に兼ねる「マルチクラス」が花盛りとなるように、レヴェルアップのルール自体が大きく変更されたから。上述のADnD2.0の方式がマルチクラスの場合に成立しないことがおわかりになるだろう。

 ADnD2.0でも「マルチクラス」と似た「デュアルクラス」と呼ばれるルールはあったが(BGにも反映されているが)、懲罰的に厳しい縛りのあるもので、使い勝手は良くなかった。

 詳しくは省くといいながら、長くなった。

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 最も簡単な難易度に下げる誘惑に打ち勝ち・・・。

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 会話から、BGエンディングの直後、ということがわかる。

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 イモエンのポートレイトが、アップデートされている。

 これは良かった・・・。最近BGを久しぶりにプレイしてみて、あのブサイ・・・、特徴的なイモエンのお顔を拝見し、初見と同じようにがっかりしていたのだ。

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 あとは無難なメンツだなあ、と思いつつも・・・。

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 サファナ?!

 いや、だいたいこの人、メインストーリー関係なくなかったか?(実際、主人公とまったく関係しないケースもある)
 つか、BGで死んだりする展開なかった? ないから登場してるんだろうけど・・・。
 (BG2にも出て来たから、それはないか)

 実はEEで追加されたプロットは一切いぢっていないので、そちらでなにか絡みがあったのかもしれませんが。

 いやあ、懐かしいお方のご尊顔を拝見いたしました。

 懐かしいついでに、ちょっと進めてみるかあ・・・。

2016年4月13日 (水)

おらこんな未来いやだ。

 「知らないと恥ずかしい21世紀のフューチャリスト用語20」だそうですが、いつもはわりかしシュアなバッティングをするギズモードにしては、この内容こそ「恥ずかしい」のではないかと思える。
 しかし、かつてサイファイで世界中のオタクをあっと言わせてきたアメリカも、つくづくダメになったなあ。

http://www.gizmodo.jp/2016/04/2120futurist_terms.html

 フューチャリストの定義から何もかもが怪しいが、「SF作家」デヴィッド・ブリンがトップバッターなのがすでに噴飯もの。選ぶのは"Co-veillance"(相互監視)。ジョージ・オーウェルが「1984」で表現した監視社会(ご承知のとおり、現実にはすでにそうなっている)を、下からの監視でオーヴァーカムするとか、いつまでヒッピー気取りだよ。

 以下20個全部突っ込んでやろうかと思ったが、そもそも元ネタがつまらないのでバカバカしいからやめた。

 すべてが完全にリベラル側の発想に貫かれているのは、選んでいるのがアメリカンはじめそういう西側の人間中心なので失笑ものであるが、言っても仕方ないのでおいておく。(一部、リベラルの考える「独裁」や「技術開発への反対つぶし」の形として、"Repressive Desublimation"(抑制的反昇華)や、"Proactionary Principle"(積極行動原則)なども掲げられているが、いずれもリベラル及び技術進歩絶対主義の観点からの発想だ)

 それを除いても、すべてに「ゼニ(銭)」の臭いが染みついているのが、わかりやすくて頭にくる。まず「提唱者」が自分で(売れっ子になって)ゼニ儲けしなければ話にならないわけだし、ネタが儲け話でなければ(あちらでは)誰も話を聞いてくれないわけだ。AIとか医療に異常に偏っていることの謎もそこから解ける。アメリカンにとって「技術優位」にある、少なくとも「自信がある」のがそういった分野であるからに他ならない。そうでない分野の発展については無視、無関心なのである。そして描かれている未来は、(未来の)一般大衆(社会)にとってどうであるかはどうでもよく、(今現在の)投資家の視点にとっての(未来の)一般大衆(社会)に受けるかどうか、という観点からのみ選ばれるのだ。つうか、それこそが「投資」なんだけどね。

 もちろん、「またか」と言われそうだがクリスチャニティのバイアスもしっかりかかっている。慈悲の心に経済合理性を求めるという"Effective Altruism"(効率的利他主義)などはもろにそれだし(タイトルだけでは「効率的」ではなく「効果的」としか読めないが、チャリティーの「コスパ」(出た!)を言っているので「効率的」でいいでしょうね)、"Moral Enhancement"(モラル・エンハンスメント=道徳能力増強)などは「サプリメントやデヴァイスなどを用いて(一般的な善なる行動の他)スピリチュアル体験の能力を高める」とか、くそ真面目すぎて笑ってしまう。そもそも果たして、サプリやデヴァイスで「善なる心」に生まれ変わることが、神の御心に合致するのだろうか(きっとするんだろうね)。ジーザスは、慈悲(信仰)こそ効率(計算)と無縁だというようなことを言っていなかっただろうか。

 中でも読んですぐ腹が立ったのが"Intelligence Explosion"(知性爆発)で、「技術的特異点(シンギュラリティ)」に代わる新語なのだそうだ。つまり、"(Technological)Singularity"を発案したのは(SF作家である)ヴァーナー・ヴィンジとその仲間であるので、そのまま使い続けると自分にゼニが集まらないと思ったブリティッシュの連中が、古い時代にすでに発案されていた(かの有名なチューリング・テストも関連するが、タイトルの用語はチューリングの同僚が1967年に提唱した)言葉に「言い換え」したということなんでしょう。(チューリングは英国出身なので、US出身のヴィンジから勲章を取り戻そうとしたのかもしれない)

 曰く、(テクノロジカル)シンギュラリティには「いろんなニュアンスが盛り込まれ過ぎてカルト化している」、いわば手垢がべたべたついてしまったのだそうだ。言い換えだけならまだよいが、ヴィンジらの警告した「人を超えたAIを生み出した途端に、人の歴史は終わる」、「そのAIがどう振る舞うか人にはわからない」、「そのAIが進歩を司ればその速度は今までよりもずっと急速になる」という、哲学的な、ある種おぞましいテーゼさえも、どこかに消し去ってしまおうという意図があるのだとすると、これは由々しきことだ。かのスティーヴン・ホーキング博士も、人を超えたAIが人を滅ぼすことへの警告を盛んに発している。

 だがこうしたテーマを取り扱ったハリウッド映画"Transcendence"(2014)と、ブリティッシュ映画の"Ex Machina"(2015)を比較すると、アメリカンに哲学的発想はしょせん「無理」であり、一方ブリティッシュには(少なくともある種の哲学的発想に限って言えば)染みついているのではないか、とさえ思えるほど圧倒的に掘り下げ方が違う(注)。そう思えば、このテーマはブリティッシュが取り返しちゃってもいいかな。
(注)前者では、AIとなった主人公のあらゆる「欲望」が、人であった時代よりも指数関数的に増大する(笑)。後者についてはネタバレになるので何も言わない。島国6月公開だそうなので、だまされたと思ってぜひご覧になっていただきたい。

 "Technological Unemployment"(テクノロジー失業)など、一部はとっくにそういう世界になっている(なりつつある)だろうというものもあり、結局このリストは、古き良き時代の「外挿(法的な)未来予測」の延長線上(つかそれこそが外挿なんだけど)にしかないんでしょう。
 そして「外挿(法的な)未来予測」ほどつまらないものはなく、サイファイの揺籃期の道しるべではあった一方で、その発展を停滞した張本人でもあった。上述の"Transcendence"がつまらないのも同根である。

 一言でいえば、このリストにはアメリカン・サイファイの描いてきた「センス・オヴ・ワンダー」がない。
 アメリカは、ダメになりました。
 いつまで進歩至上主義やってるのだろうか。人類の未来は本当にこれまでと似たように永遠に発展していくと思っているのだろうか(それこそが「投資」の絶対的前提条件、going concern、なんだけどね)。

   さて、この記事を目にしたわずか三日後に、今度はスティーヴン・ホーキング博士が(いや真4Fとは関係ねえから)ロシアの金持ちと組んで、アルファ・ケンタウリ星系の探査を目指すという計画が発表された。ものはレーザー推進のセイルシップ。これにゼニの臭いがしない、とは言わない(なにしろ、あのザッカ―バ(略の名前さえ主唱者のひとりにあがっている)。だがどうせゼニを使うなら、このくらい無茶なテーマに使ってほしいものだ。

Co-veillance(相互監視)
Multiplex Parenting(多親育児)
Technological Unemployment(テクノロジー失業)
Substrate-Autonomous Person(底質独立型人間)
Intelligence Explosion(知性爆発)
Longevity Dividend(長寿配当)
Repressive Desublimation(抑制的反昇華)
Intelligence Amplification(知性増幅)
Effective Altruism(効率的利他主義)
Moral Enhancementモラル・エンハンスメント=道徳能力増強)
Proactionary Principle(積極行動原則)
Mules(ミュールズ)
Anthropocene(アントロポセン=人新世)
Eroom's Law(イルームの法則)
Evolvability(進化可能性)
Artificial Wombs(人工子宮)
Whole Brain Emulations(全脳エミュレーション)
Weak AI(弱い人工知能)
Neural Coupling(ニューラル・カップリング=知覚カップリング)
Computational Overhang(コンピュータのオーバーハング)

生きてまた会おー

 とうとう、真4Fの「デフォルト」エンディングをクリアしました。3DSの時計によれば、600時間超(笑)。
 2月10日発売日ゲットなので、本日まで64日間、1536時間。稼働時間はその三分の一以上になります。

 なんだFallout 4より長いじゃないか? なわけない。ふつうのすれちがいの他に、インターネット通信によるカード交換という趣向があって、(クールダウンタイム)2時間おきに可能。(ただしゲームを起動してプレイアブルな画面にしていなければカウントされない)。
 さすがに日中は仕事、夜は寝ています。家にいる間ずっとつけっぱなししていただけ。別段タイマーかなんかを用意して無駄なくやったわけでもなく、しばらく放置して気がついたら待ち時間ゼロとなっているときもしばしば。正味プレイ時間は100から200の間のどこかでしょう、

 インターネット通信は一回あたり10枚交換となるようなので、単純計算ではマックス7680枚集まっている計算になります(実際には、ゲームイントロ部分ではインターネット通信が使えない、クールダウン解除のタイミングがゲーム内の長い強制シークエンスにぶちあたる、あるいは、まめにアップデートをしたり、DLCのダウンロードをしているなら、その分もロスタイムとなるので、これよりやや少ない)

 自分ののべ交換数はそろそろ2000枚くらい。一般のすれちがいは最高でも一日三枚程度と今回ほとんど拾えていないので、ほぼ全部がインターネット通信経由。
 販売数10万本として2000弱、たかだか2%のデーターですが、単純抽出とみなすと(すれちがいオフまたはインターネットに接続していない人も母集団に含まれていることに注意)、統計的には十分な標本数だと思います。

 ただしどんなヴィデオ・ゲームでも、プレイ時間の分布は、時間数の少ない方(グラフにするとzeroのほう、向かって左)に頂点がかなり偏った(英語では逆に"skewed to the right"または"positive skew"と呼びます)、かつ時間数の多い方にずっと尻尾が伸びる("long tail")いびつな分布と想定されますよね。
 今のところ「プレイ時間」1000時間以上とかいう暇人、失礼「つわもの」にはまだ出くわしていないようです。マックス1500時間強はありうるので、なかなか出くわさないだけでしょうけど。

 交換の特典は添付した仲魔が持ち帰る「お土産」。速攻レヴェルアップ用アイテムなど、かなり過剰、ポトラッチな気がします。当初はレヴェルキャップがあったので「そんなにたくさんもらっても仕方ない」と思っていました(仲魔に使ったところで、二周目には(一体以外)チャラになって、強化した仲魔は図鑑から銭(マッカ)で雇い直さなければならない)。

 とはいえ、使わないとアッという間に持ちきれなくなるので、まだスキルが発現していない仲魔のレヴェルアップ用にせっせと使っていくわけですが、おかげでレヴェルキャップ解放以降であっても、(強力な仲魔で固定メンバーを形成する)終盤では、レヴェルアップ時になんの楽しみもなくなってしまいました・・・。ときたま発現する既存スキルの別スキルへの交換という趣向も、ろくな提案をしてこないのでほとんど「却下」です。

 今回は、偶然でしか入手できない仲魔以外は比較的簡単に集めることができてしまう(逆にいうと探す楽しみが少ない)ので、加えてインフレ気味のレヴェルアップでも楽しみがなくなってしまうのがちょいと不満です。
 
 お話し自体は、すでに書いたように期待もしていなかったですし、ごくふつうですかね。「一神教対多神教!」も予想通り「なんちゃって」最終戦争でした。つか3DSゲームでまぢにそれやっちゃいけない。
 善の結末は最初から予想されたとおり。悪の結末はこれからですが予想どおりでしょうし。前作をプレイしていれば(していますが)、ある程度お話しのつながりがわかって楽しめる?というんですが、どうですかねえ。前作のいまいちよくわからない設定と、窮屈なつくりが緩和されているのでその点はいいのですが。

 隠しダンジョンについては、もうちょっと工夫が必要だったんではないかと思います。よほど早めに挑まない限り、ゲーム終盤ではモブとの接敵は避けることができるようになっているはずで、長い迷路を左手法(でも右手法でもお好きな方で)ただ延々と進むだけ。このゲーム特有の「弱点」に対する過剰なペナルティ(敵のそれについてはプレイヤーのアドヴァンテージ)さえ気をつければ、特に戦術や仲魔スキルを練らなくとも(面倒なので練りません)DLCで解放される追加ボスさえも時間をかけることでクリアできます(10ターンで倒せないと強制排出されるが、与えたダメージは消えずに累積)。この後やりこみ要素もあると言いますが、左手法(右手法でもどちらでも)はもう飽きた・・・。若者はいいのかもしれないけど、おっさんには単純作業はつらい。
 
 なんで最後までやったかというと「メガテン」だから、以上。 駆動力はほぼ「義務感」でした。
 二周目は解放される仲魔を集めるだけ集め、その後は次(V)が来るまで放置かな。
 次(V)もプラットフォームは3DSなんでしょうけど、そうであれば大した変化も期待できないのかな。そうだとしても、このゲームの本質は「仲魔集め」でしかないのだし、すれちがいやインターネット通信は、もうちょっと違うアイデアで広がると思うのですけどねえ・・・。いっそドラゴンズドグマ(PS3版)からパクっちゃえば?

2016年4月10日 (日)

Let the ties that bind be your guide.

 いやあ、やっぱずっと観ちゃいますね、英語版。いやヱヴァQではなくて、"Haganai"のほうですけど(笑)。喋っている島国語がぶっとんでるほうが、英語の翻訳がどうなってるのか愉しみがすごい増すのですが、Fanimationものは、大抵期待を裏切らない出来になっています。

 つっても、("Haganai"で)「タコ焼き」を"octopus dumplings"っつうのはどうなんでしょうね・・・。「ふんどし」も"loincloth"とか、ところどころ、そんな風に(翻訳は正確であっても)妙な違和感を覚えます。まあ、そうやって元の言葉がコノート(含意)していた意味がどこかに消え去ってしまうのが、"lost in translation"ってことなのでしょうけど。

 "lost in translation"といえば、ヱヴァQのBD/DVDが三年も遅れたのは、最初の英語吹き替えの不出来が原因という噂を鵜呑みにした私でしたが、よくよく考えたら、Mr. Annoが鬱病だった期間と一緒じゃねえか・・・。うーん。
 でも確かに、あちらの上映版を、BD付属字幕のような台詞で吹き替えたのであったなら、かなりおざなりですね。きっと声優用の台詞書き直しと、それについてのMr. Annoの了承を取ることが事実上できなかった、つうふたつの理由なんでしょうか。

 吹き替え用の台詞について、どれだけよく練られているか、証拠はいくつもあるのですが、ヱヴァQの前々回の記事ですと、アスカが"Some cover fire. You're two seconds late!"と苛立つところなんてそうでしょうね。
 ここの"some"は「お粗末、ひどい」の意味ですから、「それで援護射撃のつもり?」、「なんつうおそまつな援護」って感じですね。島国語の台詞の「援護射撃、二秒遅い!」の字面だけでは「盛りすぎ」の意訳なのですが、画面及び声優の声の調子から、意味がわかる。

 応えるマリの"Then you should move into the position three seconds early!"は、島国語の字面では「そっちの位置、三秒早い」でしかないのですが、冒頭の"then"が、子供の言い訳みたいに、「だったら、そんなこというなら」という感じを醸し出している。(島国語版ではすねる口調なのに対して)英語版のマリの声優は、ここの台詞を早口で抗弁するように(でも半分ふざけた口調で)畳みかける。(声の)振りつけは彼我で全く違いますが、いずれもしっくりきますし、どちらもそうでなくちゃならないと思える。

 BD付属の字幕も載せていますので、違いが良く分かると思います。
 そして、「吹き替え」と「字幕」の言葉遣いががらりと違う理由は(外国語を島国語に訳すときも同じですが)、目で読むか、耳で聴くかの違いによるものでしょう。前回記事ですと、カヲルの、「償えない罪はない」のところ、吹き替えは"(A)ll sins can be atoned for."ですが、字幕では"(T)here are no irredeemable sins."となっている。耳で聴くと、さすがに「イレディーマブル」はつらく、「アトーンド・フォー」ならいけるってことですかね。台詞のリズム感も全然違います。

 私ごときが聴きとると辛いのは、(バックグラウンドの爆音が邪魔な部分が特にそうですが)やはりスラングと言葉遊び。サクラの「勝手もいいですけど」の台詞が、(強風と爆音のSEのせいもあって)しばらくわからなかった。
 "Do whatever you think is worst..."だと思うのですが、普通、"Do whatever you think is"にくっつくのは"fine"とか"good"や"best"。「良かれと思うならなんでもやりなさい」ですが、ここが"worst"なので、「なんでも好き勝手したらよろし」というニュアンスになるんでしょうね、きっと。"somebody does his worst"は「勝手しやがる」の意味で、「勝手にしろ!」、「やれるもんならやってみろ!」が"Do your worst!"なので間違いないと思いますけど、なにしろサクラ(の声優)の声が甲高いので割れていて、しかも爆音が・・・。

 まあ、こういうクオリティのものこそを「吹き替え翻訳」と呼んでいただきたいところです。といっても、あまたある凡百のTVドラマとか、アニメとか、このクオリティで作業したら、時間も銭も足りやせんでしょうけどね・・・。ゴミ作品は、ゴミのクオリティで良いのかもしれない。

 今回は残りの三分の一で終わりにしたいのですが、一回目で抜けていた台詞も追加します。上のサクラの台詞の直後ですね。「合点承知」の表現に苦労していて笑える。

アスカ「逃がすな! コネメガネ!」
マリ「合点承知!」
(略)
マリ「あいさつぐらいしてけ、おらぁー!」

VO
"Don't let them escape, Four-eyed Crony!"
"Sure thing, boss!"
"Hey, I'm talking to you! Come back here, jackass!"

字幕 (Home)
"Don't let them escape, Four-eyed Crony!"
"You got it!"
"Hey, I'm talking to you! Show some manners, jackass!"

***

(ちなみに、カシウスとロンギヌス("Cassius and Longinus")の槍。英語では「カシアス・アンド・ロンジャイナス」ですね。)

シンジ「なんで邪魔するんだ、アスカ! あれは僕たちの希望の槍なんだよ!」
アスカ「あんたこそ、余計なことするんじゃないわよ!」
アスカ「ガキシンジ、またサードインパクトを起こすつもり?」
シンジ「ちがう!槍があれば全部やり直せる。世界が救えるんだ」
アスカ「・・・ホンっトにガキね」
シンジ「わからず屋!」

VO
"Why are you trying to stop me, Asuka?! Those spears. Don't you realize they are our last hope?! "
"Stop trying to help! You'll only make things worse!"
"Damn it. You already caused what effect?!"
"Listen to me! With those spears, we'll redo everything. We can save the world with them!"
"You are so damn naïve..."
"You just don't get it!"

字幕 (Home)
"Why are you stopping me, Asuka?!"
"Those spears are our only hope!"
"Stop trying to help! You'll only make things worse!"
"Brat Shinji, do you want to start another Third Impact?!"
"No! If we had those spears, we could start everything over! We can save the world!"
"You are such a naïve brat..."
"You never listen!"

マリ「ゼーレの暫定パイロットさん。聞こえてるでしょ」
マリ「アダムスの器になる前に、そっから出たほうがいいよ」
別レイ「ダメ。それは命令じゃない」
マリ「堅物だニャ。あんたのオリジナルはもっと愛想があったよ」
別レイ「オリジナル? 別の私?」

VO
"Hey, little Miss provisional Seele pilot. You can hear me, right?"
"I'm thinking about getting out of the Eva, before it goes off the Vessel of Adams. "
"I can't. those are my given orders."
"Man, you are uptight. I miss your original version. She was a whole lot friendlier."
"Original? A different me?"

字幕 (Home)
"Hello, Seele's provisional pilot. I know you can hear me."
"I suggest you clear out of these before you become part of Adam's Vessel."
"I can't. I wasn't orders to."
"You're so uptight.... you know, your original was a lot easier to get along with."
"Original? A different me?"

カヲル「君のせいじゃない。僕が第13の使徒になってしまったからね」
カヲル「僕がトリガーだ」
シンジ「どうしよう・・・。ねえ、どうしよう・・・。カヲル君、僕はどうしたらいいの?」
カヲル「魂が消えても、願いと呪いはこの世界に残る。 意志は情報として世界を伝い、変えていく。いつか自分自身のことも書き換えていくんだ」
カヲル「ごめん。これは君の望む幸せではなかった。ガフの扉は僕が閉じる。シンジ君が心配することはない。」
シンジ「カヲル君が何を云っているのかわからないよ」
カヲル「シンジ君は、安らぎと自分の場所を見つければいい。縁が君を導くだろう」
カヲル「そんな顔をしないで。また会えるよ。シンジ君」

VO
"It's not your fault Shinji. This is happening because I became the 13th Angel."
"I'm the trigger, not you."
"What do I do? What do I do? Kaworu, what should..., what should I do?" 
"Even after a soul is gone, its whishes and curses still cling to this world."
"Its will will hue to the world's information and transform it. In time, we rewrite the very nature of who we are."
"I'm sorry. This is not the happiness you wanted and deserved. I'll close the gates of Guf. I don't want you to worry any more, Shinji."
"Kaworu..., I don't understand what you're telling me. I don't understand!"
"Keep looking, Shinji. I know you'll find peace and the place where you belong. Let the ties that bind be your guide."
"Hey, try not to look so sad. We'll meet again, Shinji."

字幕 (Home)
"It's not your fault. It happened because I turned into the 13th Angel."
"I'm the trigger."
"What should I do? Please, what should I do? kaworu-kun, I... What am I supposed to do now?"
"Even when a soul is lost, its aspirations and curses remain in this world."
"Human will is conveyed as information throughout the world, and changes it. In time, we rewrite who we are."
"I'm sorry. This isn't the happiness that you were hoping to find. I'll close the gates of Guf. You don't have to worry, Shinji-kun."
"Kaworu-kun... I don't understand anything you're saying, Kaworu-kun!"
"Shinji-kun, you need to find a place to rest that you can call your own. The ties that bind you will show you the way."
"Don't look so sad. We'll meet again, Shinji-kun."

マリ「後始末は済んだ! しっかりしろ、ワンコ君!」
マリ「グズるな! せめて、姫を助けろ! 男だろ!」
マリ「ついでに、ちょっとは世間を知りニャ!」
 
VO
"Everything's wrapped up here! Snap out of it! Pull together!"
"Stop being a baby! You can at least save the princess! Man up, kid!"
"Hear me?! And while you're at it, quit being so damn naïve!"
 
字幕 (Home)
"Everything's wrapped up! Snap out of it, Doggy!"
"Stop being a baby! At least save the princess! Man up!"
"And learn a thing or two about life while you're at it!"
 
アスカ「ガキシンジ。助けてくれないんだ。私を」
アスカ「また自分のことばっかり。黙ってりゃ済むと思ってる」
アスカ「まだ甘えてる。いつまでたっても、手間のかかるガキね」
 
VO
"Damn you, brat! Wouldn't you even come to my rescue? Thanks a lot."
"All you do is think about yourself. You think shutting up is the answer."
"Still acting like a baby. Even after all these years, You're the same old annoying brat!"
 
字幕 (Home)
"Hey, Brat Shinji. You didn't come help me."
"All you do is think about yourself. You think shutting up is the answer."
"You're still acting like a baby. No matter how many years pass, you're still the same old annoying brat!"
 
***
 
 カヲル君の最期(?)。こんな長くやるつもりなかったんだけど、むしろ本編の中身にとって重要なんだなあ、と気がついてやってしまいました・・・。
 なんだか記事三個のタイトルのうち、二回がカヲル君の台詞からになってしまった。まあ、彼がいわゆる「狂言回し」なので仕方ないのですけどね。
 台詞の分量は、そのカヲルと主人公シンジ以外は、カンペキえこひいきで選びました。
 ゲンドウ? 誰それ?

 レイ?なんて、少ない台詞の大部分やってないか?!
 でも今回は、マリの台詞に面白いものが多かったですねえ。ま、作り手の生の声?なんでしょうけどね。

2016年4月 6日 (水)

All sins can be atoned for.

 引き続きまして、ヱヴァQ英語版。

 前回のものを読み直して、VOと字幕の違いの理由に気が付きました。
 「字幕」が先にありきなんすね。日本語の台詞を、そのまま英語に翻訳している。いわゆる直訳系。ですから、ぎこちなくてなんとなく説明調。
 かたやVOのほうは、声優のために後から吟味した内容。キャラクターの喋る姿、さらには唇の動きにあわせて(リップ・シンク、Lip-sync)、「尺(長短)」とか「音」とか「表現の強弱」を選んでるんすね。
 よって、聴いている間も、自分で実際に喋ってみても、とても小気味よくてリズミカルなんすね。個人的にも、文句なしでVOの英語のほうが好きです(だから、こんな苦労をしている!)

 考えてみれば、洋画を吹き替えるときと、字幕にする時の違いのそのまま裏返しなんすけど・・・。
 あちらの過去記事を検索してみると、シアトリカル版のVOの出来が良くなく(翻訳ではなく、演技の出来だそうですが)、BD/DVD用にVO取り直ししていたみたいです。
 丸3年待たされたのも、それが原因かもしれませんが、おかげさまで違和感はほとんど感じない出来栄えだと言ってよいと思います。

 「引き続き」つっても、あのアスカの「ガキね」の台詞の後、日本語版もあまり繰り返して観ていないのです。2号機、8号機が再登場するクライマックスのあたりまで。
 ご覧になった方なら、意味はおわかりかもしれない。ピアノ、あんまし好きじゃないし。
 実は、もっともヱヴァらしい(疑似フロイト心理学的な)シークエンスなんすけどね・・・。
 (背景音がないので、台詞のヒアリングには全然問題ないのだけど、「意味のある」台詞はほとんどないし)。

シンジ「そうだ。本、ここの図書館で探して持ってくるよ」
シンジ「あの、英語の本がいいかな。いつも持ってて好きみたいだし」
別レイ「・・・好き?」
シンジ「うん。・・・だと思うけど」
別レイ「好きって、何?」

VO:
"Tell you what. I'll try to find some books in the library and bring them to you."
"Hmm, Are English books okey? You like those, right? You always seem to have one with you."
"Like?"
"Yeah. At least I thought you did."
"What is 'like'?"

字幕(Home):
"I know! I'll find the library and bring you some."
"Are English books okay? You always had one with you and seemed to like them."
"...Like them?"
"...Yeah. I thought you liked them."
"What is 'like'?"

シンジ「そんな・・・、僕は知らないよ! そんなこと急に言われたってどうしようもないよ!」
カヲル「そう。どうしようもない君の過去。君が知りたかった真実だ」
カヲル「結果として、リリンは君に罪の代償を与えた。それが、その首のものじゃないのかい?」
シンジ「罪だなんて・・・ 何もしてないよ! 僕は関係ないよっ!」
カヲル「君になくても他人からはあるのさ。・・・ただ、償えない罪はない。希望は残っているよ。どんな時にもね」

VO:
"This can't be... You can put this on me! You blame me for this! But I can't do anything about it!"
"You're right. You can't do anything to change the past. But this is the truth you wanted to know."
"As a consequence, the Lilin have forced you to bear the wages of that sin. Isn't that this thing around your neck represents?"
"My sin? I didn't do anything. This's got nothing to do with me!"
"I'm afraid the others don't see it that way. However, all sins can be atoned for. There is still hope, Shinji. There'll always be hope.

字幕(Home):
"No... How was I supposed to know?! It's all too much! I can't do anything about this!"
"True, it's a horrific past that you can't do anything about. This is the truth that you wanted to know."
"As a consequence, the Lilin made you bear the wages of that sin. Doesn't that thing on your neck symbolize that?"
"Sin? I haven't done anything! I have nothing to do with this!"
"Even if you don't, that's not how others see it. But there are no irredeemable sins. There is hope. There is always hope."

***

 背景音がないと本当に楽っすねえ。前回アスカの台詞は、無線コム伝いなどもあって、特に聴き取りづらく、一部「なんちゃって」的にやってましたが、今回はほぼ自信満々。

 思い返すと、このエヴァQは、以前にもまして「女子キャラが叫び、憤り」、「男子キャラが喚き、呟く」の傾向が強いのですね。別レイだけは、別ですけど。別レイだけに。

 これやってると一日終わっちゃうし、ちょうど物語的にも区切りがいいので、今回はこの辺で(まだあんのかい)。

Four-eyed Crony

 ようやく、待ちに待った「ヱヴァQ」、または"Evangelion: 3.33 You Can (Not) Redo"(US版)が届きましたあ。

 いつ出るんかいと待つこと何年? 実は2月にはリリースされていたようですが、3月になるまで気が付きませんでした・・・。

 愉しみに待っていたのはもちろん、台詞の英訳!

 ところが、BDに付属の字幕(シアトリカルとホームの二種類)は、いずれもVOのしゃべくりと違うんですよね・・・。「意味」ではなく「表現」が。それも激しく違う。

 これは困った。余裕ぶっこいて字幕を写していれば記事いっちょあがりだったのにい。

 全編やると結構なお時間がかかりますので、まず気になっていた台詞のいくつかを、なんとかヒアリングで(笑)。 一部背景音と重なって「?」な部分ありますけど、勘弁。

  アスカ 「たち悪い!」

  VO: "You are a considerable prick !"

  字幕(Home): "What a prick!"

  アスカ 「コネメガネ! いつまで唄ってんの、うっとうしい!」
 アスカ「援護射撃、二秒遅い!」
 マリ「そっちの位置・・・、三秒早い」
  アスカ「臨機応変。合わせなさいよっ!」
 マリ「仰せの通りに。お姫さまっ!」

  VO:
   "Four-eyed Crony! Quit that singing! You're pissing me off!"
   "Some cover fire. You're two seconds late!"
   "Then you should move into the position three seconds early!"
   "I'm going with the plan. Improvise, damn it!"
   "The princess's begging. Your noble wish is my command!"

  字幕(Home):
  "Damn it, Four-eyed Crony! Quit singing! You're pissing me off!"
  "Your cover fire is two seconds late!"
  "Actually, you're three seconds early!"
  "Then improvise, damn it!"
  "Your wish is my command, Your Highness!"

(縁故採用、なんとCronyismできました・・・。これは予想外でした。ちなみにコネメガネの声優さん、カンペキです!)

 シンジ「 ミサトさん! 初号機、ここにあるんでしょ? 僕も乗ります。アスカを手伝います!」
 シンジ「僕は乗らなくていいんですか?! ミサトさん!」
 リツコ「そうよ。あなたがエヴァに乗る必要はありません」
  シンジ「必要ないって・・・、あの、じゃあ僕は何をすればいいんですか? ミサトさん!」
  ミサト「碇シンジ君。あなたはもう、何もしないで」 

VO: 
    "Misato!  Put me in! Where is Unit 01? I'll pilot it. Let me help Aska!"
    "You do need me to pilot it, don't you?! Misato!"
    "You're wrong. We have no need you to pilot an Eva."
    "You have no need for me? But then... What... What else can I do to help? Misato!"
    "Listen closely, Shinji. From this moment on, you do nothing."

字幕(Home):
 "Misato! Unit 01 is here, right? I'll pilot it. I'll help Aska!"
 "Shouldn't I be piloting Unit 01?! Misato!"
 "No you shouldn't. There's no need for you to pilot it."
 "There's no need? Um... Then... What am I supposed to do? Misato!"
 "Shinji Ikari. Don't do anything."

 タマ「・・・すごい」
 キタカミ「ほんとに勝っちゃった・・・」
 タカオ「まったくムチャをする。加持の話より面白い艦長だ」

VO:   
 "Ah, amazing..."
 "Wow, we actually won..."
  "Ah, that was absolutely insane. Kaji said she was nuts, but I think he ordered short."

字幕(Home):
  "Oh, wow..."
  "We actually won..."
  "Man, that was pushing it... This Captain's even more interesting than Kaji let on."

 アスカ「8号機! もういけるでしょう?!」
 マリ「モチのロン。今やってるよ、姫」
 マリ「それより、わんこ君どうだった? おとなしくお座りしてた?」
 アスカ「何も変わらず。寝癖で馬鹿な顔してた」
 マリ「その顔、見に行ったんじゃニャいの?」
 アスカ「違う! 殴りに行っただけ。これでスッキリした!」

VO: 
  "Unit 08! Are you back in the game?!"
  "You bet I'm in. I'm on it, Highness."
  "But first thing is first. How was our little puppy? Did he sit like a good little boy?"
  "He's in that thing. Same stupid face topped with bed hair!"
  "But that goofy face of his. That's you wanted to see, right?"
  "Shut up! I went there to belt him one! And I feel better!" 

字幕(Home):
 "Unit 08 is ready to go, right?"
 "You betcha! I'm saddling up as we speak, Highness!"
 "So, how was our little puppy? Did he sit still lake a good doggy?"
 "He hadn't changed one bit. His hair and face were as goofy as ever."
 "But wasn't it that goofy face of his that you wanted to see?"
 "As if! I went down there to belt him one! And now I feel better!"

 サクラ「勝手もいいですけど、エヴァにだけは乗らんで下さいよ。ホンマ勘弁してほしいわ」

VO: "Do whatever you think is worst, as long as you never get in an Eva. I'm begging you just anything but that!"

字幕(Home) "Leave if you want, but whatever you do, don't pilot no more Evas, all right? Seriously, I couldn't handle that again!"

 アスカ「ふん。あれじゃ、バカじゃなく・・・、ガキね」

VO:"Hah, I changed my mind. He is not an idiot. He is a brat." 

字幕(Home) "This shinji is less of an idiot and more of a brat."

***

 こ、こんなに違うなんて。
 ここまで、ものすげえ時間かかって、ものすげえ何度も聴きなおして、これかい!
 でも、ここまでのくだり、日本語版でも何度観たことかわかりませんが、おそらく何百回観ても飽きませぬ・・・。 んー、後でじっくり観直そうっと!

2016年4月 5日 (火)

1.5億総バイリンガル

 ひとつもゲームのブログちゃうやん、という批判は甘んじて受けることにして。いや自分ウォーゲーマー上がりだし、ウォーゲームも立派なゲームだし、ウォーゲームとは関係しているし、といういつもの言い訳とともに。

 フリードマンの「100年予測」について書いた直後に、月刊誌SAPIOが、前月のどうでもよい「ヤクザ」ものから、今月はタイムリー?な企画である「2050年の島国超大国論」について特集を組んでいる。
 アメリカンの書いた"Japan Restored"(邦訳はまだないが、「島国復権」あたりか)なる書物についての考察。著者は島国ヘイターとして名高い、レーガン政権の対島国ネゴシエーター。

 当時の(主として経済面での)名だたる対島国強硬論者(ジャパン・バッシャー)の著作であるので、表題だけでは「褒め殺し」かと身構えるわけですが、SAPIOが紹介する内容から推察するに、一言で言ってしまえば「お前ら、(US支配への)ただのりやめろ、相応の負担しろ」というもののようだ。なんか、ドナルドが言っていることと変わらないんじゃない、と思われるだろうが、事実方向は変わらないと思ってよいでしょう。

 言い方を変えると「島国は大きすぎず、小さすぎず」がUSの国益にかなっている。こういうとまるで家康の家訓(正しくはその謀臣本多正信の発案だそうだ)である「百姓は生かさず殺さず」(が徳川幕府繁栄の礎)にも通じるが、まさしく同根であると思われる。

 後者について「マルクス史観的な搾取の歴史の証拠」と勘違いしている人が多いかもしれないが(白土三平先生もまさにそうだったが)、あくまで「百姓こそ国の礎(天下の根本)」が起点の発想。重要な礎であるのだから、「横暴にさせたり、卑屈にさせたり」してはいけない、百姓に限らず権力(パワー)はバランスよく巧妙にコントロールしなければならない、という意味の格言です。

 先に書いた通り、USの世界統治の基本は「どの重要な地域についても、そこを単独で支配するようなパワー(勢力)が生まれることを阻止する」というものです。誰も大きすぎず(いずれUSに挑戦してくるから)、かといって小さすぎず(周囲の大国に併呑されてしまうから)、地域不安定を注意深く維持するのがUSの国益にかなうという発想でありドクトリン。
 
 スケールの大小はともかく、為政者の発想は古今東西似てくるんですね。

 そして、"Japan Restored"は、「だらしないぞ島国」、「がんばれ島国」(笑)とおせっかいな喝をいれるべく、いくつかのテーマと処方箋を挙げているわけですが、(面白いので)それについては後述するとして、根本的なことから先に指摘しなければならない。
 すなわち、この書籍の主張には「もうこれ以上USの負担をあてにしてもらっても困る」というあちらの深刻な内部事情が背景にあることは間違いなく、「負担を分担しろ」という点については、SAPIOで著者本人にインタヴューされた古森義久氏、また考察が掲載されている手嶋龍一氏他、論者が指摘するとおりでしょう。

 ブッシュ(子供)のように「世界のカウボーイ」を引き受けるのは論外としても、「世界の警察官」業務を独占するのはコスパが悪すぎるとオバマは最初から気がついてた。もっとも「世界のカウボーイ」を派手にやってしまったから、中東やロシアで採算の取れない事態を招いてしまったのもありますけど。
 
 著者が言っていることはドナルドよりも実は過激だ。ドナルドは「みかじめ料払え」しか言っていないが、この著者は「太平洋の西ににらみを利かす、アメリカそっくりで、でもちょっと小ぶりの大国として復活しろ」と主張しているのだ。US第七艦隊が太平洋で担っている任務の多くを肩代わりせよということ(下手するとインド洋部分も担えと言ってくるかもしれないけど)。

 太平洋戦争直前のような軍事力、それを支える高度経済成長時代の成長力、それでいてUS受け売りの「でもくらしい」の維持と、US経済教である「ぐろーばりぜーしょん」にどっぷり浸れるように英語文化圏への移行。「プチUS」になれ、と言っているわけです(今でもプチUSじゃねえかと言われそうなので、「中ボス級のUS」としておきましょう)。

 最後に、"Japan Restored"が掲げる復活・復権のためのテーマは、以下の六つ。
 ①経済成長率(4.5%)
 ②総人口(1億5000万人)
 ③平均寿命(90歳以上)
 ④ビジネス(ロボット、医療分野でトップ)
 ⑤競争力(英語力向上、1.5億総バイリンガル)
 ⑥同盟関係(米国一国から集団同盟へ)

 これらをどう実現するかは、この著作を読めばわかりますが(私はもちろん読む気がない)、「とにかくUSのいうことが全部わかるようにしろ」(⑤総バイリンガル(笑))といいながら「でも肩代わりよろしく」(⑥でいう集団同盟は大洋州、東南アジアから、インディアまで含んだもので、ぶっちゃけハワイからこっち側のUS第七艦隊の守備範囲そのもの)。
 「USの指示を完璧に理解して、それを代理で実行しろ」ですから、そうなると完全に属国ですよね(定義上、植民地ではない)。
 それでも、この⑤総バイリンガルにこそ完全に異論がありますが、②、④が果たせれば①と③がその結果としてなにがしらはついてくる。資金①と人材②があれば⑥も可能となる。
 貧乏な国の軍隊ほど、みじめたらしいものはなく(九段線問題ですぐわかるし、中東では今やエジプトが見事に落ちぶれてしまい、ターキーやサウディの最新兵器と差が拡大してしまった)、人の少ない国の軍隊(UKやイスラエル)ほど、ゼッタイに負けられないという悲壮感が漂うものはない。
 
 「妄想」か「空想」かは別にしても、向かうべき方向としては(総バイリンガル以外は!)、至極まっとうで当たり前のことなんですけどね。

 きっと間もなく邦訳が出て、Amazonあたりのレヴューで喧々諤々の騒ぎになるのでしょうから、(自分で一銭も使わずに)楽しめることを、心から待っています。

 ロッキー・バルボアにしろ、ルーク・スカイウォーカーにしろ、アムロ・レイにしろ、仇敵、アーチライヴァルがいなくなると、もう存在意義を喪ってしまって、自分もあっという間に枯れていってしまうんですかね。今やロシアも中共も相手にとって不足なわけで、USとしては好きに叩けるライヴァルの登場を渇望しているのかもしれませんね。もちろんカウボーイ映画に出てくる「バッドガイ」、悪党としてですが。

2016年4月 4日 (月)

近頃米軍の階級変わったの?

 望月三起也先生がお亡くなりになったとのことです。謹んでお悔やみ申し上げます。
 ガキの頃、一番好きなコミックは何かと問われれば、先生の「ワイルド7」をまっさきに挙げていた時代がありました。コミックの世界も今となっては多様化がわけわからないので、さすがにオールタイム一番かどうかはわかりませんが、上位五つくらいには入ると思います。
 TVドラマ化でがっかりして、映画化作品はがっかりするのがいやで観てもおりません。
 KATANAなどに掲載された、お年を召してからの作品も、ちょっと絵が雑・・・、というかかつての瑞々しさを期待しているこちらからすると、あまり必死に読むものでもなくなりました。
 先生の出自が、かつては由緒正しかった、でもヒット作が続かず、主力誌が再三休刊の憂き目にあった少年画報社(少年キングなど)であったことも、不幸であったといえるかもしれない。なにしろ先生の斬新でおしゃれな絵柄が、ふつうなかなか真似できないので、後継者は(アシ出身以外)ほとんどいない。
 
 逆に島国漫画を必死に研究してきた、ディスニーはじめとしたあちら側、ハリウッドでは、望月先生のアイデアをかなりパクったと思われるシーンも多いようです。
 ワイルドについていえば、どうして島国の警察官(注)が内戦まっただ中のヴェトナムや、麻薬王の跋扈するメキシコの砂漠くんだりまで「出張」するのか、いたけなガキの身としてはちんぷんかんぷんだったわけですが、ようは時代なのでしょうね。同世代の漫画家先生を眺めていくと、たとえば石ノ森(当時は石森)章太郎先生も、「サイボーグ009」で(連載当初掲載誌はキングだが、のちにマガジンに移籍)ヴェトナム内戦ものを描いていたし(009では最も好きなエピソード)、島国全体が、少なくとも当時の漫画家含めた「表現者たち」はそういうムードだったのでしょう(言ってしまえば、青年向けの漫画は白土三平先生をはじめ、おしなべて左旋回していた頃)。でもそれをさいとう先生が連載しているような劇画誌ではなく、「少年誌」でやってしまうというのが、島国らしいといえばそれまでですが。

(注)他の警察組織の妨害を受けないよう、ワイルド7には絶大な権限が与えられていたという設定。主人公でリーダーである飛葉ちゃんの階級は警視正、のちに警視監でしたかね。そこらへんの警察署長は警視ですから、ほとんどの警察官が格下です。

 他の作品について語れるものは、ワイルドを知ってから読み始めた「秘密探偵JA」シリーズくらいで(ワイルドの前身としての意味以外はあまり感じない)、「新撰組」はおそらく掲載誌の事情で尻切れトンボ。「第二次大戦戦記もの」は、ありがちな内容。キチのつくサッカー好きの先生とちがってサッカーものには興味ないので、結局ワイルド7に尽きてしまうわけですけどね。
 ワイルドの連載開始当時にしても「悪党が権力の手先とか、やっていいのか」とかなりもめたらしく、「どうせ何週も続きやしない」と覚悟して描きはじめた。「どうせ続きやしない」というのは、さいとう先生も「ゴルゴ」連載のとき考えていたそうで、当時の漫画家の「凄味」を感じます。人気が堕ちたらサドンデスの「少年ジャンプ方式」は、その凄味を「人工的」に再現しようとしたんでしょうかね。

 最後に、ワイルド7の好きなエピソードを二つばかり。というのも、三つ目は横並びで絞れません・・・・。

 まずは「誘拐のおきて」。時代はよど号ハイジャック。そのハイジャック事件をモデルに描かれた作品。
 オリジナル・コミックでは第5巻と6巻にあたりますが、それまでの4巻の(前述の)「JA」に毛が生えたような荒唐無稽な(ある意味幼稚な)内容とは打って変わり、シリアスなポリティカル・スリラーも織り交ぜて描いた作品で、ここで望月ワイルドの形が完成したと思っています。(残念なのはOVAが4巻分までで打ち切られたこと。売れなかったからでしょうが、いっそ飛ばしてこのエピソードか次からやればよかったかもしれない)

 空港に着陸した旅客機から人質が解放される際、真っ先に逃げだした機長のユニフォームを着た男の足を、飛葉が問答無用で撃ってしまうシーンには度肝を抜かれました。もちろん男はハイジャック犯のテロリストで、今では皆様ご存じのとおり、機長はじめ搭乗員が機体を離れるのは乗客が全員出た後、一番最後ですよね。そうしなかった(真っ先に逃げた)島国の逆噴射機長、半島国のフェリー船長、イタリアンの客船船長などは、ワイルドに撃たれてしまうことになります(笑)。それら三つの「事件」は、もちろんワイルド7が描かれた時代からずっと後の出来事です。
 
 そして極めつけが、続いて描かれた(オリジナルコミックでは7,8巻にあたる)「コンクリートゲリラ」。時代背景は安保反対の左翼学生運動。在日米軍が持ち込んだ核ミサイルを奪取してクーデターを目論む、(自称愛国者)テロリスト集団との戦い。
 前エピソードでは、(当時は一部金持ちの乗り物だった)「飛行機乗らないから関係ないや」と他人事だと思ってたお子ちゃまも、東京首都圏で核ミサイルの強奪劇が行われるシーンにはしびれました。
 こちらも、まんまと強奪した核ミサイルを運搬する運転席の二人を、いきなりショットガンで撃つ飛葉ちゃんがかっこよすぎます。(映画「ダイハード」シリーズでブルース・ウィルス扮するマクレイン刑事が似たようなシーンを演じていましたが、私はワイルドのパクリと思っています)
 もちろん、海岸道路沿いに飛葉ちゃん愛用のホンダ750CCバイクを疾走させつつ、ハンドルから両手を離して遠方の敵を狙撃するシーンも有名でしょう。
 「近頃米軍の階級変わったの?」 これは八百ちゃんでしたか。ミサイルを強奪するため米軍兵士に化けているテロリストたちにいきなり射撃を浴びせた後のセリフ。下士官が落としたものを、上官があわてて拾って返してしまうシーンですね。
 
 こうやって、一シーンずつやってると本当にきりがないので、いい加減にやめましょう(笑)。私のガキのころ夢中になった「愛」が伝わればそれで良しとします。
 先生の作品の場合、風呂敷広げ過ぎてしまって、回収できなくなった伏線が多すぎるとか、いろいろケチは付けられますが、上述の脂の乗り切った時代のエピソードは、絵柄も斬新かつ丁寧ですし、文句なしで楽しむべきなんでしょうね。

 生家のどこかにはオリジナル・コミック全巻が埋もれているはずなのですが、探すのがつらい。電子ブックを買って、久々に堪能してみようかと思います。
 望月先生のご冥福をお祈りします。

2016年4月 3日 (日)

バンカーヒルの戦いはおいといて地政学みたび再び。

 見事に間が開いてしまいました。巷が送別会・新入歓迎会シーズンとやらのせいもありますが、真4FのDLC群が揃ってきたので、そろそろ終わらせとこうかなと思い、暇な時間の多くを取られていました。

 ええ、ええ、ご明察のとおり、新設されたキャラクターと仲間の「レベルキャップはずし」及びこれも追加された難易度「楽勝」もとい「楽園」モードに頼ってね(笑)。
 お話のほうは、まるで期待していなかったとおりの出来栄えですが、アトラスのことですから、マルチエンディングの分岐を網羅するのは今回も理不尽なくらい大変なのではないかと、とても怖れていたのです。
 結局大して面倒でもなさげなんで、取り敢えずおおかた終わらせといて、真メガテン5が登場する前あたりに、残りのルートもやっとくんすかね。ご褒美欲しさに。いつか知らんけど。

 自分でも驚いたことに、この真4Fのプレイを開始するとき、前作(真メガテン4)のデーターをインポートしたところ、一つを除くすべてのエンディングをクリアしてたんすね、自分。やるじゃん、自分。忘れてるのもすごいが。

 読書のほうもはかどっておりまして、気になっていたフリードマンの「100年予測」シリーズ(注)というやつをむさぼり読んでいたところ、いちいち膝を打つことが多くあり、読んで良かったと嬉しい限りです。

(注)実際には、著者と、地政学的視点から見た世界情勢というテーマが共通しているだけで、「シリーズ」でもなんでもない、ほぼ独立した三つの書籍なのです。原題と原著出版年を並べると、"The Next 100 Years"(2009)、"The Next Decade"(2011)、"The Emerging Crisis in Europe"(2015)ですから。
 つか島国の売らんかな主義出版社のハヤカワが勝手に「シリーズ」に見せかけているだけなんで、やっぱあちらの書評が読めるくらいの最低限の英語はわかったほうがいいですね。内容の翻訳には何ら問題ないのだけど、ハヤカワやっぱ死ね。

 つい先日などは、アルメニアとアゼルバイジャンがまたドンパチはじめそうとか、そこ(コーカサス)の「予測」は、大雑把とはいえ的中している。すでに「ウクライナ(ユークレイン)戦争」については彼は完璧に「予測」を当てているわけですから、次の焦点は(このコーカサスにもろ関連する)「トルコ(ターキー)、ロシア、イラン、そしてサウディ(サウジ)」なんだろうと、あっさりあたりが付くわけです。

 半日新聞が知らんぷりして、ネトウヨの皆さまが大騒ぎしている、大陸国の九段線(既成事実化)問題についても触れておくと、著者の予測では、大陸国の帝国はいずれ(いつものように勝手に)滅びるから心配すんな、むしろ太平洋における親(US)の総取りを妨害するのは、他でもない島国のほうだから気を付けろ、というものです。
(「ほっといても破滅する」というのは、もちろんUSと島国はじめ周辺勢力が、嫌がらせ、幅寄せ、出口封じ、誹謗中傷、仲間外し、内政干渉、えげつない交渉、すぐににじり寄りたがる欧州への恫喝・報復、などを今までどおり続けていての話。間違っても平和ボケが「9条ハンターイ」言ってても実現はしません。あ、まちがえた「けんぽー、ハンターイだっけ?」

 今後10年くらいで衰退するという大陸国に関する見立てについては、私にも異論はまったくありませんが、島国が、実質占領されているUSをどうすれば妨害できるというのだろうか、と疑問がわくわけですよね。答えは簡単で、島国からいずれUSフリートもマリーンもエアフォースも追い出される前提なわけです。もちろんそれは10年後ではなく、もっと先の話。彼によれば、2050年あたりに島国とUSの間で太平洋戦争の「リターンマッチ」が行われるそうだ。しかも大気圏外で。宇宙で。

 彼の予測はこのように100年後などの遠くになると「眉唾」か出来の悪いサイファイみたいなのですけど、5年後10年以内であれば、まず大きく外れない。これも当然で、地政学的発想に立脚すれば、地理によって規定される諸国の外交・軍事行動に自由の余地はほとんどなく、「やむにやまれず行われる」ことになるからだ。5年や10年ではテクノロジー面の変化も大きくないので、予測はまず当たる。
 予測ではなく「必然」を、予測と言い張っているともいえるわけですが、細かいデーター分析を通じてではないと確証を持ってそう言えないし、5年程度の中期予測であればデーターは集まるんですね。

 ところが100年先となれば、少なくとも(といっても重要な)テクノロジーの変化の予測が難しい。たとえば島国とUSの間で宇宙戦争が起きるという彼の予測が実現するためには、テクノロジー変化の前提がほとんど的中している必要がある。彼の前提のひとつは、ケーブルなしで電力を宇宙(太陽光発電)から地上(消費地)に伝達するテクノロジー。マイクロ波(無線)を用いるという研究が知られているが、いつどのように実現するのか(しないのか)はわからない。島国は、USとともに月面(さらには月の「裏側」)にも戦略基地を有しているそうだがはてさて・・・。

 そして、(いわゆる「シェール(及びシェールガス)革命」が彼の予測には十分反映されていない点は除いても)、それが「エナジー・資源問題の解決策」であると言うなら、島国は周辺の海洋・海底にそれを求めるシナリオだって、同じように成立するのではないか、という疑問も生まれる。化石燃料に限らず、核燃料及び金属類を含む資源は、むしろ海中・海底に豊富に手つかずで眠っている。そして、太平洋を挟んだリターン・マッチというなら、宇宙戦争より、海底戦争のほうがずっと面白い、と個人的に思うのですが(その頃まず生きていない、生きてても耄碌しているだろうこちらからしたら他人事です)。
 ここまですべて、熱核兵器は御法度という前提。もちろん島国はとっくに核武装していると思いたいならご自由にどうぞ。どうであっても核は使えないでしょうし。

 そういうと必ず半日新聞とか革命党に洗脳されたバカが「少子化高齢化がー」、「殺し殺されるためにいる自衛隊が死んじゃうー」、「9条ハンターイ」と騒ぐのでしょう。もちろん、その場合戦うのはほとんどがロボット・AI、無人のマシンである。(つうか革命党が殺した人数のほうが自衛隊の殉死者よりはるかに多い)

 よって、USの策略としては、島国に必要以上にそうしたテクノロジーの力を付けさせないようにする、ということも重要になるでしょうね。ドローンのテクノロジーに関する島国のふがいなさを見ていると、もうUSの術中にはまっているのかもしれません。首相官邸にドローンで一発落とせば中枢麻痺とか、アンタイ・クライマックス、わかりやすすぎてジャンプの漫画にすらなりません。 

 お前の読んでいるその書物は、眉唾どころか、占いか詐欺と違わないのではないかと勘違いされると困るので、著者を弁護しておきます。
 現在において世界の「親」となっているUSにとって、100年の間に挑戦者として登場してくる勢力は、重要な地域を単独で支配する勢力から成り上がってくるという地政学上の発想が大前提。ナポレオン時代にはよちよち歩きだったUSが、見かけだけは立派な若者になった頃に勃発した第一次世界大戦と第二次世界大戦から学んだ発想だ。よってUS大統領の策略も、そういう挑戦者が生まれないように世界情勢を操作することが最重要である。
 そして、そのような挑戦者の登場を阻止するためなら、自らもその地域の有望勢力と同盟を組むことも自在に行うべきなのである。

 ナチス(挑戦者)が猛威を振るったときは、蛇蝎のごとく忌み嫌うべき共産主義者集団であるソヴィエトとも手を組んだ(連合軍)。
 ソヴィエトとのスーパーパワー同志の勝負の時代には、最悪の関係だった中共とさえ緊張緩和を行った(ピンポン外交。そのため台湾を見捨てることになるが、結局それも方便であった)。
 さらには、石油権益目当てで良好な関係ではあったとはいえ、(USからみて)人権なにそれ国家のサウディとも、中東危機が訪れた際には手を組んだ。
 そして、中東に強国イラクなき今、そのサウディもイスラエルさえも「裏切り」、大使館事件以来の仇敵イランとの関係修復に走った。 

(この最後の出来事は、著者の「予測」が見事に的中した部分。オバマが自分の「思ひ出づくり」(レガシー創作)として行った外交政策の三つ、イラン、ミャンマー(バーマ、ビルマ)、キューバ(クーバ)は、それぞれ、(イスラエルを含む)中東、大陸国・インド(インディア)、ロシアとの過去のしがらみの清算にも見えるが、むしろ白人(仏英西葡蘭)による植民地支配の総決算を狙ったのではないかと私は思っている。つまり(白人ではない)オバマはやはりロマンチックなのであり(だからUSにとってはダメ大統領であり)、それを利用して利を得ようとするCIAや国防省は(別に白人を代表しているわけではないが)、やはりプラグマティック、狡猾なんでしょう)

 イラクとイランは、「挑戦者」になる資格を有していたので、いずれかが中東の覇者に成り上がってはいけなかった。両者それぞれをけしかけ、イラン・イラク戦争が長引くように画策するのがUSにとって得策であった。
 だがアルカイダ(アルカーイダ)から本土への攻撃を受けたブッシュは、側近や石油ロビーにそそのかされ、フセインのイラクを倒して再起不能にしてしまった。残された空白地帯でいずれ勢力を増すのは間違いなくイランであり、近い将来イランに対抗できる勢力はアラブにはない(イランはアラブではない)。であれば、USは取り敢えずイランに接近し、表面上自由を許しておいて、操作するほうが得策である。いずれ手がつけられなくなれば、時と場合に応じて、同じようにペルシャ帝国の再建を許すつもりのないロシア、トルコを選ぶのでしょう。(イスラエルはもはや自分の問題は自分で解決できる十分な力があるので、USが同盟を結んで守る必要はなく、パレスチナ(パレスタイン)問題はもはやUSの眼中にもない、とのことです)

 そのイランのアナロジーでいけば、(互いに超邪魔くさい関係であった一方の)大陸国が没落した西太平洋では、島国が「危ない国」になる。島国にとってUSとの同盟はUS以外の「仮想敵」あっての話。今やUS以外に仮想敵のなくなった島国にとって、その相手との同盟ほど意味不明なものはなくなる。
(これも勘違いしている人多いから念のため言っておくと、島国開国以来、USが仮想敵ではなかった時代はたった一時期しかない。太平洋戦争中、本当の「敵」であった時代。それ以外の期間、昔も今もずっと仮想敵です。これはお互いに言えることなのでしょう)

 よって彼が予想する(空想する?)将来のUS島国戦争の際、島国の同盟は大陸国でもロシアでもない。中東・欧州でかつてのオスマンのように大国化している(と彼がいう)トルコであり、そのご相伴にあずかろうとする(すでに衰弱している)ドイツである。すなわち「日土独三国同盟」である。いや、笑ってないから。書きながら笑ってないから!

 三作のうち、最新刊にあたる(邦題は「新・100年予測」という明らかに詐称だが)"The Emerging Crisis in Europe"も、相当面白い。前二作に比べると、ホロコーストを辛くも生き延びたユダヤ人一家の出身である著者の、「ヨーロッパに対する静かな、だが取り戻せないくらい深い愛想尽かし」から話が始まるので、まるで読みやすくはない。そのネガティヴィティでひいてしまって、読まないともったいない。

 ヨーロッパが、いかにエゴイスティックで、「イーヴィル」で、過去これまでの戦乱のどれだけ多くがかの地で戦われ、どれだけ多くの命が喪われたか、そういうことがわからない、国際政治学者気取りの都知事のハゲ(文字通り)が、ぺこぺこ、へらへら、にやにやしながら「都市外交」とやらを繰り返していることが、どれだけ破廉恥かたちどころにわかるのだから。

 そうしたヨーロッパの「えげつなさ」に比べれば、世界の田舎者ワンツー・フィニッシュのUSと島国の「悪辣さ」など、無邪気な児戯にも等しいといえるのではないか。それがわかるだけでもありがたい書物だと思います。

 んじゃ、そういうことで、また、とか終わると「てめえのタイトルが詐称じゃねえか!」と言われるので、仕方なく「バンカーヒル」の続きを書きます・・・。長くなったんで次に。
 というか、コロニスト・ミリシアの精鋭ミニットメンが登場する「コンコードの戦い」のくだりがあまりに面白かったので記事を書いてしまい、アメリカンにとって名高い「バンカーヒルの戦い」も、きっともっと面白いだろうと「予測」して拙速に書き始めてしまったわけですが・・・、読んでから書けばよかったと後悔しております。めんどくさ。

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